コロナ禍によって全世界の歓楽街が壊滅状態となって、ストリート売春をするセックスワーカーたちはほぼ全員がビジネス不可の状況に追いやられている。彼女たちの一部は「カム・ガールズ」となったのは以前に書いた。(ブラックアジア:中国発コロナウイルスの蔓延で最も焼け太りする業界は「ここ」だったのか?)
しかし、多くは最底辺のマックジョブ(単純労働)に就いたり、失業したままホームレスになったり、人権団体に救済してもらったりして細々と暮らしている。欧米はまだストリート売春が復活できていない。今年は無理そうだ。
この中で、欧米のシーメールたちもまた大きなダメージを受けて、生計が成り立たなくなってしまっている状況もある。もはや女装する金もないばかりか、ホルモン剤も買う金がなくなって「男性化」してしまっているシーメールもいる。
タイでもレディーボーイが食べていけなくなっている。(ブラックアジア:売春地帯パタヤが追い詰められているが、同時にゲイも追い詰められていた)
コロナ禍はアンダーグラウンドでも様々な部分に影響を与えているのが分かる。
どこの売春地帯でもストリート売春でも、必ず女性たちの一群の中に、シーメールが混じっている。シーメールは女性たちの売春代よりも、若干安い売春代を提供するので、価格に釣られて女性よりもシーメールを選ぶ男も珍しくない。
シーメールの中にはどう見ても女性と同じくらいの容姿を持つ人たちもいるわけで、それで妥協できると思えば、「性別なんかどうでもいい」という男は間違いなくいるのである。
もっとも、「女のように見える」というのは、欧米人と私たち日本人ではまったく感覚が違って、私たちから見ると、どう見ても男にしか見えないシーメールでも、欧米の男たちにとっては充分に女性に見えるようだ。
だから、タイでも私たちが少し躊躇するような男に近いレディーボーイでも欧米人は嬉々として連れて歩いて喜んでいる姿を見ることができる。あなたは、欧米のストリート売春をする本物のシーメールを見たことがあるだろうか。