格安航空会社の狭い座席に6時間耐えてタイ行ったが、意外と何とかなった

格安航空会社の狭い座席に6時間耐えてタイ行ったが、意外と何とかなった

今回の旅で、タイにはLCC「タイ・ライオンエア」で行き来した。私は海外をLCC(格安航空会社)で行き来するのは初めてだったのだが、行きは2時間30分も遅れて出発するというアクシデントで散々な目に遭った。

座席は狭いと言われていたので覚悟はしていたが、座った時にはそれほど狭いとは感じなかった。隣に座ったのが女性で身体が小さくて圧迫感がなかったからかもしれない。

意外に問題ないと思って喜んでいたのだが、すぐにその喜びは失望に変わった。2つ問題があった。

1つは座席と前の座席の間が狭すぎて、前の座席の人がシートを倒すとかなり目の前が圧迫される上に、二つ折りのトレイを下ろしたら自分の身体とトレイがスレスレになるほど近づき過ぎていたことだ。

つまり、横の狭さは何とかなったのだが、前の座席との狭さはかなり苦痛だった。

もうひとつは座席が固くて、次第に腰が痛くなってしまったことだった。最近はずっと座っていることが多くて腰痛が職業病のようになっているのだが、常に腰痛を抱えた人間に、LCCの座席はなかなか辛い。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

LCC(格安航空会社)でも問題ない?

しかし、「もう二度と乗らない」と激怒するほど耐え難いものだったかというと、実はそうでもない。

飛行機ではないのだが、国外の乗り物というのは、それがバスであれ、車であれ、列車であれ、乗り心地は凄まじくひどいことが多い。

途上国の長距離バスでは悪夢に近い思いもしたことがある。(ブラックアジア:海外での長距離バスは、地獄のような思い出に満ち溢れている

私だけでなく、途上国を旅するのが好きな旅人はみんな地獄のような交通機関での想い出を1つや2つは持っているものだ。それを考えると「LCCの座席が固くて痛い」くらいは、大したことがないような気になる。

飛行機の時間が遅れるというのは、別にLCCでなくてもあり得たことだった。私はフルサービス航空会社の飛行機ばかり乗ってきたが、このフルサービスの航空会社も時間が遅れるというのはしょっちゅうだ。

座席はさすがにフルサービス航空会社はエコノミークラスでも空間は「ある程度」は確保されているのだが、それでも「エコノミークラスが広いか?」と問われれば狭いと答えるしかない。

マイレージをうまく利用できる時は、たまにビジネスクラスなどに乗って空間の広さを確保できる局面もあるが、ほとんどエコノミークラスで済ませるのであれば、その狭さには慣れる必要がある。

イスが固くないというのは利点だが、それでも涙が出るほど嬉しいかと言われればそうでもない。

つまり、LCC(格安航空会社)はFSC(フルサービス航空会社)に劣るのだが、このFSCもエコノミークラスで言えば大して満足できるものでもないので、そうであればLCCでも十分に妥協できる。

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「サターニー・トー・パイ・ナナ」

別に最安値で行くことに喜びを感じているわけでもないので、絶対にLCC(格安航空会社)しか使わないという決断はするつもりはない。それほど切り詰めないと旅に行けないほどシビアに生きているわけでもない。

だから、これからLCCに絞って乗るというルールを自分の中に作るつもりはないのだが、選択肢の中にLCCが入っているのであれば、選り好みしないでLCCを使ってもいいかもしれないと思うようになった。

タイであれば、LCCはドンムアン空港に着く。またドンムアン空港の世話になる日が来るとは思わなかったが、正直な心境を言えばスワンナプーム空港よりもドンムアン空港の方が愛着がある。

今回も10年ぶりくらいにドンムアン空港に降り立って、懐かしさのあまり感動してしまった。ドンムアン空港から市内には数十年前から使い慣れたバスを使って入るのだが今回もそうした。

昔と違うのは、スカイトレインの駅まで行けばそこで乗り換えて後は、電車で好きなところに行けることだ。今回は「モチット駅」で乗り換えてナナまで向かって、そこからアラブ人街に入ったがスムーズだった。

バンコクには数年ぶりだったにも関わらず、ドンムアン空港からホテルまで東京を移動するのと同じくらい何も考えずに行けた。

もうすでにタイ語のほとんどは忘れてしまっていたのだが、真っ先に私が思い出したタイ語は「サターニー・トー・パイ・ナナ(次の停車駅はナナ駅です)」だった。懐かしいアナウンスだった。

オープンバーで女性たちと話をしてきて「あなたはタイ語ができるの?」と訊ねられたので「サターニー・トー・パイ・ナナ」と言うと大受けだった。

帰路の飛行機は真夜中だったのでスカイトレインやバスは走っていないのでタクシーで向かったのだが、300バーツもあれば空港に着く。LCCを使えばたいていはドンムアン空港だろうから、スワンナプーム空港よりもこちらの方が好きな私はこれだけでLCCでもいいような気がしてきた。

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空港でSIMカードを入れ替えた

かつては、旅にスマートフォンを持ち歩くということはなかったのだが、今ではどこにいても片手にスマートフォンを持っている。国外でもスマートフォンで電話やインターネットが普通に使えれば役に立つ。

今回もスマートフォンを持って行ったので空港でSIMカードを入れ替えた。

空港にキャリアが店を出しているので、「SIMを交換してくれ」と言えば5分もかからずにやってくれる。私はAISのSIMを入れたが、バンコクのみであれば「AIS」でも「dtac」でも「True Move」でも何でも問題なさそうだ。

AISでは「SIM2Fly」というアジア14ヶ国利用可能のプリペイドSIMカードもあって、それを日本で買っておいて、旅行前や現地到着後に自分でSIMを入れ替える旅人も多い。(AIS アジア16カ国 周遊プリペイドSIM 4GB 8日間 4Gデータ通信

一度の旅行であちこちの国をうろつくのであれば、このプリペイドSIMは至極便利だろう。もし私も国をまたぐ旅をするのであれば、このSIMを使う。今回はタイのみで短期間で行って帰る旅なので、特にこだわらなかった。

手に入れた電話番号を継続して使いたいという旅人もいるのだろうが、私は逆に「常に電話番号は捨てたい」タイプなのでプリペイドの使い捨ては役に立つ。

何らかの事情で、どうしても永続的な電話番号を相手に教える必要がある時もある。たとえば、タイの銀行に口座を持っているのだが、そこに使い捨ての電話番号ではまずい。

そんな時は、日本の電話番号とは別にアメリカの電話番号を持っていれば、そこにかかってきた電話はすべて国外のものだと判別できる。アメリカの電話番号は「NextPlus」というアプリで簡単に手に入れることができる。

便利な世の中になったものだ。

失敗だったのは、SIMピンを忘れたことだ。仕方がないので成田のレンタルWi-Fiの店で訊ねてみたらSIMピンを貸してくれたのでそれを使って自分で入れ替えた。SIMピンがなければ安全ピンでも問題ない。

アップルは今後eSIMを押してくることになるので、価格次第だが国外の旅でeSIMを試してみたいという気持ちもある。そんなことを思いながら旅の想い出に浸っている。(written by 鈴木傾城)

タイ・ライオンエアの写真を撮るのを忘れた。映っているのはベトナム・エアライン。ベトナムと言えば、「ベトジェット」が結構話題になったのだが、まだビキニをやっているのだろうか。(ブラックアジア:CAをビキニにして踊らせ、自社の大宣伝をした航空会社

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