情報化社会になって重要なのは、インターネットを隅から隅まで検索して情報収集できる技術だとか、大量の情報にいかに集めてくるかのスキルだと思われている。
まだ検索エンジンがそれほど影響力を持っていなかった時代のスキルは、間違いなくそうだった。
インターネットのどこかに大事な情報があったが、それをどうやって見つけるのか、どうやってアクセスするのかは各個人の技能に依存するものだった。
だから、情報収集できる能力だとか、大量の情報を集める技術は重要だったのだ。
しかし、検索エンジンの精度がこれほどまで上がって、スマートフォンでも各アプリケーションが勝手に情報を送ってきてくれるような時代になると、もう情報収集するスキルなど大して重要ではない。
また大量の情報を収集したところで、必ずしもそれがメリットになるとも限らないことが分かってきている。
なぜ、大量の情報を集めても有利にならない現象が起きているのかというと、言うまでもなく、インターネットで拡散されている情報が玉石混交でフェイクが混じっているからだ。
SNSの王者フェイスブックは今、経営的にも岐路に立たされているが、その理由は2016年の大統領選挙でフェイクニュースの温床となったことに端を発している。(鈴木傾城)