「外国人は我々の仕事を奪う存在だ。外国人を殺せ!」
「外国人は仕事もなく、犯罪ばかりしている。叩き出せ!」
「外国人の女どもはみんな売春婦だ。レイプして殺せ!」
南アフリカではこのような声が激しく湧き上がり、そして実際に何かのきっかけで暴動が起きるたびに「外国人」と言われる人たちが襲撃されて、殺されていく。
南アフリカの治安の悪さは今に始まったことではないが、この傾向はまったく収束することなく、今も治安の悪化は南アフリカの最大の社会問題となっている。
白昼の強盗、殺人、レイプ、カージャック、暴動、ドラッグと売春ビジネスの蔓延。
そんな中で、南アフリカでは「外国人襲撃」という暴力もまた吹き荒れている。
外国人とは誰か。それは、南アフリカと国境を接するボツワナ、ジンバブエ、モザンビーク、ナミビアと言った国から出稼ぎにやってくる人たちである。とくに、モザンビーグ人、ジンバブエ人がよく標的になっている。