「ボンボン、ニャムニャム」とすがりついてきた女の意図

タイのパッポンやナナやソイ・カウボーイは派手な女たちで彩られている。その裏側でヤワラーやルンピニー公園の暗闇でひっそりと立つ女たちの存在もある。売春ビジネスの世界の表と裏だ。

プノンペンもまた、売春ビジネスに表側と裏側を作り出しているように見える。

現代のプノンペンの売春ビジネスはリバーサイドのガールズ・バーが制したのだというのは、プノンペンに来て一日目ですぐに分かった。

もはや売春する女性を、荒んだ小屋に詰め込んだような売春宿は時代遅れとなっている。今やケバケバしいネオンと、原色の服を着た派手な女が闊歩するバーが時代を制したのだ。

ところが、このプノンペンにも「裏側」がいくつか残っていた。ワットプノン周辺やブディンと呼ばれる場所である。

ストリート売春は天候に弱い。雨が降りしきる時は誰もいなかったが、雨が降っていない夜に向かうと、ストリートに立つ女たちの姿を見ることができる。

ワットプノン周辺は昔からストリート売春をする女たちがいたことで知られているが、それは今も残っている。数メートル感覚で、孤独な女たちがひっそりと立つ。孤独は何を生み出すのか。今日、私は我が身でそれを再確認した。

ストリート売春をする女たちは、バーで働く女たちとは雰囲気がまったく違う。

バーの女たちの弾けるような明るさは一片もなく、中には普段着で化粧っ気もない女性もいる。ちらりと男を見る目も暗さが隠せない。最底辺は、心を荒ませるような重い暗さがいつも漂っている。

街に立つ女性の年齢は20代から30代で未成年は見かけない。もしかしたらどこかにいるのかもしれないが、そうだとしても昔と違ってあからさまではない。ストリート売春の世界からも未成年が……

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきた売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア』。本編に収録できなかった「はぐれコンテンツ」を掲載。電子書籍にて全文をお読み下さい)

ブラックアジア外伝2
『ブラックアジア外伝2 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

コメント

  1. 匿名 より:

    ワットプノン周回にある店でマッサージを受けました。
    若い女性が施術してくれましたが、値段が値段(千円以下)だけに健全マッサージでした。

    中央市場の南西の路地裏に隠れ家のような置屋がありました。
    子供達が飛び回る道路の脇だったのでそのギャップに驚きました。
    売春は女性が手っ取り早く現金を得る最速の手段であることを再確認しました。

    ガウ

  2. 匿名 より:

    ボンボン・ニャムニャム…っておもしろいですね、鈴木さん。指差しジェスチャーが一番伝わりますね。
    今回はどのようにお金を隠してるのか知りたいです、ボンボンニャムニャム。

  3. 匿名 より:

    大阪に生まれ育った女ですが、1度同じようなスリルを味わった事があります。

    地下鉄ローカル線のとある駅、切符売り場で「100円ちょーだい、10円でもええわ~」と、ギリギリ聞き取れる小さなかすれた声で空に向かってぼやいてるおばちゃんがいました。
    まぁ、よくあることなんで、必要な切符を買うべく財布を出したら隣に接近していて、軽くあとすさりしてまいました。
    「50円、10円」とブツブツ臭い息で言うてくる気迫に負けて、「5円でええか?」と返事しました。
    おばちゃんがウンウン頷くからしゃあないなと財布を開いた瞬間。
    超スピードでチョップをくらいました。財布を持つ手が弾かれ、開いた財布は小銭をばらまきながら床に。

    アッ!という間におばちゃんは銀色の小銭のみをさささっ!と拾い集め、猛ダッシュで出口階段へ走り去って行きました。

    あれだけは油断しました。かすれ声の弱々しいおばちゃんが出すスピードではなかった。
    野生動物みたいやったな…と、あっけに取られながら、恐る恐る財布と10円玉と5円玉を拾った経験から、飢えてる人間にヘタに近づかないようにしています。

    見ていたおじさまが気の毒やったなぁと切符を買ってくれたんで、無事自宅に戻れましたが…あれも人、これも人なのや、となんだかしみじみしてしまった出来事です。

    mokomoko

  4. 匿名 より:

    ガウさん

    相変わらず精力的で何よりです。売春地帯の写真をたくさん撮れるというのがガウさんのすごいところですね。私はいかに目立たないで写真を撮るかという研究をこれからしないといけません。それが、なかなか難しいのです。

    s51u95p3sssさん

    面白いですよね。日本女性に「ボンボン・ニャムニャム」と言わしめたのは私が初めてかもしれません。少し、誇りに思います。

    mokomokoさん

    大阪は大変なところですね。でも、私には大阪の方が東京よりも合っているような気がしました。どうぞお気を付け下さい。失われた小銭はきっと倍になって返ってきますよ。

    今日は疲れすぎてヘトヘトなのに、なぜかまったく眠れずハイになっている感じがします。久しぶりに体力の限界まで歩いて、何かが覚醒したのでしょうか……。

    【鈴木傾城】

  5. 匿名 より:

    傾城さん

    大変恐縮です。
    東南アジアでは見慣れていないのか、意外と一眼レフって目立たないみたいなんです。
    たまにですが客引きの男から撮ってくれと頼まれることもあります。その写真あげるわけじゃないのに不思議に思います。
    私は自分でサイトやってるわけじゃないしプロでもないんで機材は必要最低限の安いやつしか持っていませんが、さりげなく撮るにはボディカメラが良いと思います。
    アメリカの警官が着けてるやつです。
    これだと誰も気づかないし警戒しないので、自然な写真が撮れます。

    ガウ

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