閲覧注意
かつては世界中どこでも、結婚というのは「親が決める」のが普通だった。
娘を持った親は、結婚相手の家の財産を見て、家柄を見て、それから職業を見て、自分たちの家に釣り合う男性を娘に引き合わせて結婚させていた。
娘が勝手に惚れて連れてきたどこの馬の骨とも分からない男は、そもそも自分たちの家柄に相応しいかどうかも分からない。金を持っているのかどうかも分からないし、ましてや何の仕事をしているのかも分からない。
もしかしたら、その男は得体の知れない親の子かもしれない。その男自身もクズかもしれない。ギャンブラーかもしれないし、娘の身体だけが目的の遊び人かもしれないし、犯罪者かもしれない。
仮に、その男がまともな仕事もしないで夜な夜な売春地帯をさまよい歩いて女を取っ替え引っ替えしているような「ろくでなし」だったら、親は泣くに泣けない。だから、「恋愛結婚」は親にとっては安心でも安全でもない。
インドでは現在でも恋愛結婚は頑として認めない親が多い。なぜか。娘が身分の低いカーストの男を連れてきたら「家系が汚れる」と考えるからだ。それは、許せないことだ。絶対に許せない。