◆整形が崩れて違和感ある顔になってしまった女性の想い出とルッキズムのこと

2006年から2009年のあいだ私はかなり体調を崩していたのだが、それでも東南アジアの歓楽街に居たいと思ってパタヤにいた。そのときに、私の体調を気づかって優しくしてくれたタイ女性がいた。ピンという名前の女性だった。

今でもピンのことを思い出すことがある。彼女はソイ・ブアカオの外れの寂れたオープンバーに所属していた女性だったが、30代の半ばくらいで、もっと若い頃はきっと美しかったのだろうと思う顔をしていた。

彼女については、『ブラックアジア売春地帯をさまよい歩いた日々パタヤ編』に書いているのだが、彼女は始めて会ったときからどこか不思議な顔をしていた。最初は厚化粧が似合っていないのかと思ったのだが、あとでそうではないことに気づいた。

若い頃にした整形手術が、今の年齢に合わなくなったことで起きていた違和感だったのだ。顔の造りと骨格が合っていなくて、それが違和感を感じさせていた。おそらく、整形手術をしたものの、メンテナンスをしていなかったのでそうなったのだと思う。

ただ、私はそれまでずっといろんな女性を見てきたし、タイではレディボーイたちの整形手術の成果もさんざん見てきたので、違和感は感じたが拒絶心はまったくなかった。むしろ、個性的な感じだと思って受け入れていた。それで、体調の悪い私は彼女に押しかけられるがまま世話になっていた。

なぜ今、彼女のことを思い出しているのかというと、最近はルッキズム全盛の時代で女性がますます異形になってきているように思うからだ。整形手術は当たり前になり、SNSでの加工でも別人みたいになって「美=ニセモノ」のように見える。

それが美しいと思っているのは本人だけで、傍から見るとモンスターみたいになっているような加工も多い。整形手術もやっているうちにどんどんおかしくなって最後は人間ではないような顔になっていく人も多い。

そこには美に囚われて化け物になっていく人間の哀しさがある。

この先のコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。会員の方はログインをお願いします。 ▶ .

コメント

タイトルとURLをコピーしました