◆ローン・シャーク(ヤミ金)。借金で地獄に堕ちていくタイ人たち

◆ローン・シャーク(ヤミ金)。借金で地獄に堕ちていくタイ人たち

2018年2月、タイ・チョンブリー県で貧しい一家4人が心中する事件があった。ふたりの子供のうち、ひとりはまだ3歳だったが、父親に喉を掻っ切られて死んでいた。

2018年6月、ウドンタニ県でも貧しい一家3人が心中する事件があった。こちらは首吊り自殺だった。子供は縄で首を絞め殺された後、夫婦が天井の梁に通したロープで首を吊った。

2018年4月、コーンケーン県でひとりの農家の女性がナタで惨殺される事件があった。強盗の仕業だと思われたが、彼女は貧しい女性で盗まれる所持金など何もなかった。それでも、惨殺され遺体は彼女の家の戸口に転がっていた。

これらの事件はタイの貧困層の中でバラバラに起きた関連性のない事件なのだが、まったく関連性がないというわけではない。彼らの死の原因は何だったのか。

彼らは「ローン・シャーク」と呼ばれる存在に金を借りて、ついに返せなくなって進退窮まってしまった人たちだった。「ローン・シャーク」とは日本語で言うところの「ヤミ金」である。

タイの最底辺では、ドラッグ(ヤーバー)の蔓延が大きな問題となっているのと同様に、もうひとつヤミ金の問題もまた深刻な社会問題のひとつになっている。(鈴木傾城)

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