ベネズエラの反米左翼ニコラス・マドゥロ大統領は、権力の座の固執して国よりも自分の保身にばかり力を入れ、途方もない失策と無策によってベネズエラ経済を完全破壊した。
ベネズエラがここまで破壊されたのは、チャベス前大統領が行ったバラマキ政治と石油産業の国営化と通貨管理をそのまま継続して非効率な国家になっていたところに、2014年から急激な原油価格の暴落が重なったからだ。
反米国家は、ロシアもブラジルもベネズエラもみんな石油エネルギーに依存していたのだが、2014年以後の石油価格の暴落で国家経済は壊滅的ダメージを受けた。
これらの国家は石油の決済をドルからユーロに移行しようとしたり、反米国家同士で直接取り引きをしてドル基軸通貨の支配から逃れようとしていた。
ベネズエラもまたそうした国家の一員であったのだが、ベネズエラはとりわけ強烈な反米意識を持っていた国でもあった。結局、ドル基軸通貨に挑戦したことによって、ベネズエラ経済は一気呵成に崩壊に向かって突き進んでいった。
2014年から大混乱に見舞われたベネズエラは、その混乱から脱することができず、マドゥロ大統領の無策によってより破滅的な方向に転がり落ちている。(鈴木傾城)