ある短編映画を紹介したい。『私は娼婦なの?』という小さなドラマなのだが、そこで演じられているインドのセックスワーカーの言動がなかなか殺伐としていてリアルなのだ。それで関心を持った。
インドは欧米のハイエナですらもなかなか踏み込めない場所なのだが、その理由はインド女性が先進国のハイエナが太刀打ちできるレベルではないことにある。
猛烈なまでに拝金主義であり、やってくる男たちを憎み、憎悪を見せ、打ち解けない。打ち解けるときは何か裏たくらみがあるときであったりするので気が抜けない。
では、現地の男たちは彼女たちをうまく御しているのか。
いや、現地の男でも「普通の男」であればやはり彼女たちに太刀打ちできないところがあるというのが、ドラマであるとしてもそこに描かれているのが興味深かった。
この題名にある『私は娼婦なの?』というのは、セックスワーカーが言っているのではなく、セックスワーカーに関わっていた男の妻が述懐している言葉である。
ひとりの男が関わるふたりの女性、「セックスワーカー」と「妻」を通して、妻とはいったい何なのかと問いかけているのがこの短編映画のテーマである。まずは、次の動画を見て欲しい。(鈴木傾城)