日本は、今のままではいずれ若い女性に愛想を尽かされ、出て行かれるような国になってしまうのかもしれない。日本女性が日本を捨てる日がいずれ当たり前になるような日がくるのかもしれない。
女性を対等に見ない文化、女性の非正規雇用の多用、女性の貧困の放置。政治も、社会も、日本人の男たちも、日本女性に冷たい社会であるように私は思える。それが、とても寂しく感じる。
今のままでは、日本の女性たちはますます追いつめられていく。高齢の女性もそうだし、若い女性もそうだ。
日本では働く女性が全国で約2800万人いるが、このうち約54%が非正規雇用である。つまり、半数以上の女性が安定しない働き方を強いられている。2025年時点で、この割合はほとんど改善していない。
25歳~34歳の女性の非正規雇用割合は、同年代の男性と比較して2.6倍も高くなっている。これが男女間の給与格差を生み出し、一部の女性を貧困層に押し込める結果となっている。それは昔からわかっていることなのだが、まったく改善していない。
さらに深刻なのはシングルマザーの状況である。シングルマザーの約80%が貧困状態に陥っており、生活を維持するのがやっとの状況にある。この割合も、2025年になってもほぼ変わっていない。
母子家庭が厳しい状況に置かれるのは、日本特有の問題ではない。世界中で、子供を持つ女性が仕事と育児の両立に苦しみ、生活困窮に陥るケースは多い。
たとえば、東南アジアのセックス産業では、そこで働く女性の少なからずがシングルマザーであることは、その一例である。それこそ、20歳の女性でも3歳や4歳の子供がいたりするシングルマザーなのだ。
日本でも、「風俗業界は時間を自分で決められる」という自由度でシングルマザーが人妻風俗でこっそり働いていたりすることも多い。
日本では、乳幼児を預けられる保育施設が依然として不足している。預けられたとしても、母親は残業が難しく、子供が病気になれば仕事を休まざるを得ない。こうした事情から、企業はシングルマザーを雇うことを避ける傾向がある。