タイと中国の合同捜査本部は、広東省で3人の容疑者を逮捕し、大量のドラッグと現金を押収していた。この摘発は、タイと中国の当局が連携しておこなった「新しいドラッグ」の違法製造と密売に関する捜査の一環としておこなわれたものだった。
組織の首謀者とされるリン・ハイタオは、捜査当局の動きを察知してベトナムに逃亡した。この男が主導して、タイで違法ドラッグを製造し、中国に輸出していたのだった。
その後、タイの捜査当局は、ベトナムからタイに入国したリン・ハイタオの追跡を開始し、バンコクのワッタナー地区のホテルで発見、部屋から出ようとした際に逮捕に成功した。
この新たなドラッグは、特に中国で電子タバコに混ぜられて乱用されているもので、「ゾンビタバコ」や「睡眠導入タバコ」として知られるようになっていた。乱用すると、神経損傷、震え、さらには呼吸不全を引き起こす危険性があるものだった。
もちろんタイでもドラッグの原材料は規制薬物に分類されており、輸入、所持、製造には食品医薬品局(FDA)の事前承認が必要とされている。
しかし、ナイトクラブやソーシャルメディアを通じて、ひそかに若者に販売され、使用されていたという散発的な事例が報告されており、当局の懸念を高めているところだった。
パヌラット・ラクブーン警察中将は、特に若者のあいだで広がっているこのドラッグの乱用に対して警告を発し、引き続き警戒する必要性を強調した。
捜査官らの調査により、リン・ハイタオは医療関係者から薬物を入手し、中国に輸送する計画を立てていたことがあきらかになった。当局は薬物が保管されている可能性のある場所を特定し、さらなる捜索の準備を進めている。
ところで、この新たに出現して中国を中心に広がっているドラッグの原材料は何で、どのような方法で若者に広がりつつあるのか?