新宿・歌舞伎町の大久保公園で、中国人らしき若者ふたりがスマートフォンで翻訳アプリみたいなものを使いながら女性と値段交渉をしているのを横目で見ながら、私はブラブラとこの界隈を歩いていく。
ガードレールには「この付近での待ち合わせはやめてください」という注意書きがかけられていたが、若い日本人女性たちはまったく無視で、3メートル間隔くらいで立っている。
黒を基調とした「病み系」ファッションをした女性が多いが、中には真っ白な服に真っ白なバッグを持ったツインテールの女性もいたりして目立った。黒いマスクで顔を半分隠しているのでよくわからないが、20代なのだろう。
他にも派手に見える女性や地味に見える女性まで、いろんな女性が立っていた。彼女たちの6割はホストにハマって貢ぐためにそこに立っているという統計もあるのだが、貢いでもカネがなくなれば捨てられるわけで、彼女たちは資本主義の中でワリの合わない生きかたをしていると思う。
中には、バッグを路上に置いて座り込んでいる20代後半の女性もいた。寒いし、疲れているように見えるのだが、それでも彼女は男からカネを手に入れるまでは粘るつもりなのだろう。
ただ、ここのところは何度も摘発されているし、寒さも厳しくなってきているので、女性の数はてきめんに減っている。寒くなって女性も着ぶくれしてマスクをしてマフラーなんかを羽織って露出が減ると、なおさら売春ビジネスは難しくなっていく。冬は摘発がなくても、女性の数は減っていくだろう。
以前まで立っていた南米の女性たちや台湾系・タイ系の女たち、あるいはレディーボーイたちも本当に消えてしまった。摘発を恐れて消えたのか、それとも寒いところに立ち続ける気力がなくて減ったのかはわからない。
私自身は個人的には日本人のストリート売春をする女性には関心がなく、むしろ外国人の女性のほうに強い興味があったので残念な光景だ。
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