女性の性交痛は、男が考えている以上に多い可能性がある。女性の8~22%が生涯のいずれかの時点で経験するというのだが、『第4回ジャパン・セックス・サーベイ2020』によると実態はもっと多いように見える。
調査によると、「セックス(性交渉)のときに痛みを感じることがありますか」という質問に対して、女性の62.4%が「痛い」と回答している。この数字は、8~22%という数字よりもはるかに高い。
性交痛といえば40代を過ぎた潤滑不足の女性が多いような印象もある。更年期を迎える40代以降の女性にとって、性交痛は比較的一般的な悩みとなっているのは間違いない。女性ホルモンが減少し、腟の乾燥や腟粘膜の萎縮が起こるからだ。
では、若い女性は大丈夫なのかというと実際はそうでもなく、20代の女性でも74.1%が性交痛を経験しているという。
こうした女性たちの悩みに、女性自身が立ち上げた企業があって、潤滑と美容を合わせた製品「peec」というものがあったりする。(性交痛は当たり前じゃない。潤滑美容ハイブリットローション『peec』が届ける価値)
興味深いプロダクトだと思う。女性の意識が「痛いから避ける」ではなく「痛いから前向きに改善していく」という方向にあるのが素晴らしい。
こうした個人の性にかかわる健康や幸福を前向きに考えていく概念は、「セクシャルウェルネス」と呼ばれている。ウェルネスというのは「より良く生きようとする生活態度」を指す言葉である。
性的な問題に対しても、自分にとって、より快適で心地良いものになるように心身や環境を整えていくのが「セクシャルウェルネス」である。性的な健康や満足度が向上するのは、個人の幸福感の向上につながる。
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