以前、新宿のホームレスが真剣に新聞を読んでるのを目にして、近づいて良く見ると競馬新聞だった。ところどころに赤や青のペンでしるしが付けてあったりして、この人が競馬にのめり込んでいるのが見て取れた。
この人がなぜホームレスだったのか、何も聞かなくてもそれだけで理解できた気がしたものだった。
事業家が金持ちリストに載ることはあっても、バクチ打ちが金持ちリストに載ることは皆無だ。ギャンブルは、それが仮想通貨であれ、FX(為替証拠金取引)であれ、株式の信用取引であれ、かなりのリスクを負っており、なかなか勝てないようにできている。
競馬・競輪にしても、パチンコにしても、カジノにしても、「トータルで利益を出している者はひとりもいない」「ギャンブル場に通う人間は、金持ちよりも貧困層のほうが多い」とよくいわれる話だ。
通常、ギャンブルは「カネを稼ぐ場所」ではなく「カネを失う場所」なのだ。
プロのバクチ打ちでさえも、トータルで見たら利益が出ていないというのであれば、素人がギャンブルに手を出してトータルで利益が得られると思うほうがどうかしている。
ギャンブルは儲からない。儲かるどころか、のめり込めばのめり込むほど生活が破綻する。最近、ギャンブルに負けて発狂したかのように泣き叫ぶ男の姿もあった。彼はおそらく人生を賭けて勝負していたのだろう。
そんな人間が負けたら、こんな反応になるのだ。見て欲しい。