◆先進国の女の匂いではなく、貧しい途上国の女たちの匂いが今でも好きな理由

◆先進国の女の匂いではなく、貧しい途上国の女たちの匂いが今でも好きな理由

ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のベビーパウダーは日本ではまだ普通に売っているのであまり気づかないのだが、欧米では数年前から販売中止になってしまって手に入らなくなっている。

このベビーパウダーには発がん性物質であるアスベストが含まれるとして1万6000人以上が訴訟を起こし、ベビーパウダーを販売しているJ&Jは1.2兆円規模の莫大な和解金の支払いに直面した。

このベビーパウダーには「タルク」が使われているのだが、このタルクからアスベストが検出されることがあったのをJ&Jは隠蔽していたという。

J&Jのスタンスとしては、隠蔽はしていないし、タルクは100年以上も使われてきてアスベストの混入もないというスタンスである。しかし、今後は全世界でタルクを使用した製品を中止にして、原料をコーンスターチに変更するとしている。

しかし、日本のアマゾンで売られているベビーパウダーはタイ製で、原材料には相変わらず「タルク」と書かれている。タルクからコンスターチへの変更は2023年から始まっているので、まだタルク製の製品が残っていて、在庫が売られているということなのかもしれない。

実は私は、このJ&Jのベビーパウダーの匂いが大好きで、私にとってはこれが東南アジアの女性の匂いとしても脳に刻まれている。

今はさすがに変わってきているとは思うが、暑い暑い東南アジアの国々では汗を乾燥させるために母親たちも赤ん坊を白い粉まみれになるくらいJ&Jのベビーパウダーを降りかけていたし、歓楽街の女性たちも汗っぽくなったら必ずJ&Jのベビーパウダーを身体につけていた。

シャワーの後にも必ず彼女たちはベビーパウダーを使うので、もうこのベビーパウダーは彼女たちの匂いそのものになってしまっていたのだった。暑苦しいときに、このベビーパウダーを使うと体温も下がって心地良いので、いつしか私まで常習するようになっていた。

タルクに発がん性物質が含まれているというのであれば、私も間違いなく将来はがんになってしまうのだろう。

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