2023年7月に「不同意性交等罪」が新設されている。これまでの「強制性交罪」や「準強制成功罪」が「不同意性交等罪」に統一された。この「不同意」という言い方が一部で物議を醸している。
言うまでもないが、性行為での同意は、ほとんどは口頭での同意である。
本当に同意したのかどうかをはっきりさせるために「性的同意書」を取り出して、合意事項を互いに確認して記名・捺印するような人はほとんどいない。
しかし、それをしないと「不同意だった」と相手が言い出すと不同意性交等罪になって逮捕されるかもしれないと主張する人も出てきている。「不同意」という言葉は「強制」より軽いので、今後は「不同意だった」という主張をするトラブルが増えるのではないかというのだ。
日頃の行いが悪い男だったら、その場で本当に同意していたとしても、相手が後日「同意していなかった。レイプだった。不同意だ」とか言い出したら、「あいつなら不同意の性行為をやりそうだ」とか言われるようになるだろう。
逆に、同意していなかったのに「相手は同意していた」と強弁して、女性を泣き寝入りに追いやるかもしれない。同意のない性行為はアンダーグラウンドでは当たり前に起きている。アンダーグラウンドでは日常茶飯事でもある。
そこで、ある性的同意サービスが喧伝されている。
Webサイトにログインしたら、10個の同意項目にチェックが出てくるので、これに同意するとQRコードが表示される。相手がスマートフォンでQRコードを読み取ると同意したという流れになるのだという。
テストのために登録してみたが、なぜか私にはメールが送られてこないので中に入ることができなかった。開発会社はどこなのかを見てみたら、ほとんど情報がない。プレリリースにも会社名がない。
利用規約を見ると、そこでやっと開発会社の名前が確認できるのだが、株式会社なのであれば国税庁が提供する法人番号システムで法人の本店所在地・法人番号などの情報が分かるはずだ。
しかし、不思議なことにそこにも情報が記載されていなかった……。