フィリピンの入管収容所にいた日本人たちが、SNSを使って若者を使い捨てにしながら大量の強盗犯罪をしていたことが発覚して日本に衝撃を与えた。(若者を闇バイトに堕としたのは誰か?「裏がある」と知りつつ応募してしまう心理=鈴木傾城 )
そして、最近はまた彼らとは別のルートで闇バイトで応募した未成年の若者たちが逮捕されている。2023年5月8日、東京・銀座の高級腕時計店で起きていた強盗事件では4人の若者が事件を引き起こしたのだが、彼らはみんな未成年であったことが分かって世間に大きな衝撃が走った。
彼らは、この東京・銀座の高級腕時計店だけではなく、2023年1月5日に渋谷区神宮前のアパレル店で起きた強盗や、銀座のブランド品買い取り店の強盗未遂や、その他いくつもの事件に関与していた。
警察は少なくとも6件の事件に彼らが関与していると見ているが、まだ全容は分からない。もしかしたら、もっと多くの事件が発生している可能性がある。
実は、私自身はこのような社会になっていくのだろうとは予測はしていた。なぜなら、日本には貧困と格差が広がっていて、すでに平均年収186万円の「アンダークラス」と呼ばれる若者たちが底辺で苦しんでいる姿を見てきているからだ。
社会は、彼らを「負け犬」とか「自己責任」とか言って切り捨ててきたのではなかったか。企業は、彼らを「使い捨て」の非正規雇用として都合よく使って来たのではなかったか。政府は、彼らにも過大な税金や社会保険料を取り立てて来たのではなかったのか。
日本社会は、底辺でもがいている若者がいつまでも大人しくしているとでも思っているのだろうか?