ファミリーを持ちたいと願って叶わなかったサバン・ビーチのサリー

ファミリーを持ちたいと願って叶わなかったサバン・ビーチのサリー

サバン・ビーチはとても美しいところで、小高い山に登って遠景を見ると紺碧《こんぺき》の海が広がっていて思わず息を飲む。

私はこの光景が好きで、プエルトガレラにいるときは、たまに山に登ってはひとりで海を見つめていた。心地良い風の中で、ミネラルウォーターをあおって自然を満喫する。

山に飽きるとビーチ沿いを歩く。

サバン・ビーチは野良犬と子供たちが大勢いて、子供たちは船が本土からやってくると泳いで船まで辿り着いて、白人にチップをねだる。白人たちはチップを海に投げると、子供たちが潜ってそれを拾う。それが子供たちの小遣い稼ぎになっていた。

ビーチ沿いにずっと歩いていくと、白人の男と連れのフィリピン女性がビーチでひなたぼっこしているお馴染みの姿も見える。

常夏(トロピカル)の国の島で、真っ白な砂浜に紺碧の海を見ながら過ごすというのは、欧米では昔からのバケーションの習慣だ。冬は厳しく日照時間が短い欧米人にとって「太陽」は全身で浴びるべきものであり、憧れである。だから、彼らはビーチに集まり、ビーチで過ごし、ビーチを愛する。

ビーチは彼らにとっては開放的な気分を象徴するものだ。道徳からも開放されている。ビーチには、自由な時間に、自由なセックス、自由なアルコール、ときには自由なマリファナが許され、それがそこにある。生の喜びを楽しんでいい。太陽がいっぱいだ。

ビーチを歩き疲れると、バンガロー風の宿に戻り、食事を取って、うたた寝をする。そして、夕方になってオレンジ色の太陽が海の向こうに沈むと、私の時間がやってくる。

妖しい女たちがいるゴーゴーバーに向かうのだ。さまざまな女たちと知り合い、そして彼女たちの人生と一瞬だけ交差させる。そして、フィリピンの女たちとはどんな女たちなのかを私は……

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきた売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア フィリピン編』にて、全文をお読み下さい)

『ブラックアジア・フィリピン編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

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