美しい長髪のマリーが、鏡の自分を見つめて自己陶酔していた

美しい長髪のマリーが、鏡の自分を見つめて自己陶酔していた

フィリピン・アンヘレスの狭い安っぽいバーに入ると、踊っていた何人かが振り向いて、ちらりとこちらを見た。彼女たちはすぐに目をそらして踊りに戻ったが、あまりやる気が見られないのは、気の抜けた踊りを見ていると分かる。

アンヘレスのバーはバラツキが大きい。女性たちが極端にハイテンションなところもあれば、ほとんどやる気のないバーまで各種揃っている。

逆に言えば、その日の自分のコンディションに合わせてバーの渡り歩き(バー・ホッピング)をできるのが素晴らしい。

ソファーに座ると、一人のウエイトレスがにこやかに笑いながらも、どこか用心しているような目でやってきて飲み物の注文を聞いた。

ときどき、男をこのような警戒する目で見る女性もいる。かと思えばまったく無警戒な女性もいる。

次にやってきたのが、その無警戒なタイプだった。彼女は臆《おく》することもなく声をかけてきて、にこやかに笑い、馴れ馴れしく横に座った。そして、手を絡ませてきた。

髪が美しかった。驚くほどだった。

鏡のように光を反射するブラックだ。彼女が髪の手入れに相当な時間をかけているのが推測できた。それにしても……

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきた売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア フィリピン編』にて、全文をお読み下さい)

『ブラックアジア・フィリピン編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

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