2012年5月5日。堀川築(きずき)という名の38歳日本人男性が、フィリピンに入国したという。その日彼はマニラに一泊したことは分かっている。
しかし、分かっているのはそれだけで、翌日から彼がフィリピンのどこで何をしていたのかはまったく足取りが辿れないのだという。
そして、それから1ヶ月後、2012年6月6日、マニラ近郊のカビテ州の道路脇の草むらで、彼は口を粘着テープで塞がれ、手足を縛られた状態で死んでいるのが見つかった。
死因は、首を絞められたことによる窒息死だった。死後、4時間から6時間だったということだから、6月5日までは生きていたということになる。
しかし、奇妙なことがある。この事件が報道されたのは2012年9月28日。殺されてから3ヶ月以上も経っていた。さらに、大阪府警が9月の終わりに「現地入り」している。
おかしいと感じないだろうか。小さな三文記事の裏に、何かがありそうだ。