インドでは出会う女性すべてが、禍々しいまでに強烈だ。強烈な個性、強烈な行為、そして信じられないまでの強引さと予期せぬ行動……。
日本や東南アジアで培ってきた常識や暗黙の了解は、インドの女性にはまったく通用しない。気質も、性格も、行動様式も、何もかもがまったく違う。常識が通用しないし、合理性も、一貫性もない。そして、大きなものがひとつ欠けている。それは「モラル」だ。
ソウビターという女性がインド・コルカタにいた。完全にインド人としての特質を併せ持った性格の女性だった。常識が通用せず、強引で、自己中心で、荒々しかった。
そして、彼女はモラルもなかった。彼女に引きずられ、私は自分もモラルを失った。私が堕ちた。コルカタで、いつも一緒にいたサルサティという女性がいた。1年ぶりに彼女に会いたくなって、久しぶりに訪ねて行った。
ボウバザールの売春地帯はもう何度も通っていたところなので、久しぶりに歩いてもまったく迷いがない。ところが、せっかく部屋まで訪ねたのに、中から知らない女性が出てきた。それがソウビターだった。
性格は目つきに出る。
彼女は挑みかかるような鋭い目つきを持っていた。身長も170センチほどあって、サーリーを着た身体は実に気迫に満ちていた。
「サルサティは?」
そう訊ねると、彼女は何も言わずに私を促して部屋の中に入れた。中の様子は、ベッドの配置も変わって置いてある荷物も以前とはまったく違っていた。
ベッドがふたつ置いてあった。
窓際のベッドは前からあったもので、サルサティが使っていたものだ。想い出がある。しかし、奥のベッドは……
(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきた売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア インド・バングラデシュ編』にて、全文をお読み下さい)
ああまた傾城様はエライ目に・・・インドで傾城様ほど女性達に甘んじて殴られた日本人はそうそういないのではないでしょうか。
私、ソウビターがびしりとドアに鍵をかけたあたりで嫌~な予感がいたしました(それはインドにまつわる色々の御文を読ませていただいてきたおかげです)。
サルサティは?(金)サルサティは?(もっと金)サ、サルサティは?(あたくしとやりなさい)嫌だ帰る(嫌だ帰るは何としても許可できません)子供が(あなたの心配することではありません)したくない(許しませんわやりなさい)×××××・・・ササ、サルサティは・・・(知らないわサヨナラ!)。
甘えん坊のサルサティがいた部屋で、問答無用・強力ソウビターとの邂逅。
サルサティはいずこに・・・。傾城様が再び訪ねてくれたなら大喜びしたに違いないのに。aurore
この記事を読んで、自分の体験がよみがえりました。
ベトナムの田舎なのに英語の達者な女主人のいる売春宿がありました。
"vietnamese people admire japanese"(ベトナム人は日本人を尊敬しています。)と言いつつ、好条件を提示してくれるのでいつも重宝していました。
ある時、その女主人が幼児を抱えながら私に接客していたのです。
壁には旦那も含めた一家四人で映っている写真も飾られています。
ベトナム初心者時代の私は驚きました。
今見たら何とも思わない光景ですが、当時は自分の子供に売春家業に従事している姿を見せる神経が理解できませんでした。
そののち、ラオスはタケークのハンノイ(キャバクラ売春宿)に行った時も女性と飲んでいるソファの周りに叫びながら走り回る幼児がいました。誰も止めません。
もう時間は日付をまたいでいるのに、お構いなしです。
この子はどんな子になるのだろうか、と思ったものです。
今思えば、すべては貧困が原因の悲しい適応化なのだと思います。
ガウ