◆バングラデシュ。「売春地帯に来て幸せ」と言った女性

◆バングラデシュ。「売春地帯に来て幸せ」と言った女性

コルカタで何人も忘れられない女性ができたが、売春地帯の人間の入れ替わりは激しい。女性は在籍していた売春宿から、何の前触れもなく忽然といなくなる。

大抵はインドの他の歓楽街を流転しながら売春ビジネスを続けているのだが、何人かの女性は故郷に帰ったと聞いた。

彼女たちの故郷……。

それはインドのどこかの地方ではなく、隣国バングラデシュのことだった。コルカタで知り合った女性の何人かはバングラデシュから流れてコルカタにやって来ていたのだ。

インドは文化も身分もそうだが、人種もまた魑魅魍魎を思わせるほど多彩だ。白人のような肌と瞳を持った女性から、日本人と変わらないような外見を持った女性、あるいは黒人のような肌と臀部を持った女性……。

すべてをひっくるめて、インドで生まれ育った人間はインド人という資格がある。しかし、彼女たちはインド人というカテゴリーの前に、マターラ人であり、パンジャーブ人であり、タミル人であり、ベンガル人だ。

サリーの着こなし方から、主食まで、人種によってあらゆるものが違い、それがそれぞれの地方の特色になる。コルカタは西ベンガル州にあり、当然ベンガル人が多い。

そして、ベンガル人とはコルカタを含む西ベンガル州だけの住民ではなく、本来は隣国バングラデシュをも含む広大な地域を代表する民族だ。国境は宗教によって引かれた。

コルカタからバングラデシュ行きの直行バスがあり、逆にバングラデシュの首都ダッカからコルカタに向かう直行バスもある。通過許可証(ロード・パーミット)さえあれば、両方の国民は安価に隣国へと向かうことができる。

バングラデシュも本来は大インド領の一部だったことを考えると、この国の人々はコルカタは……

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきた売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア インド・バングラデシュ編』にて、全文をお読み下さい)

『ブラックアジア・インド・バングラデシュ編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

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