日本ではすでに多くの女性が風俗業界に戻ってきており、客も徐々に夜の世界に足を向けるようになっている。しかし、我が愛するタイは依然としてこうした幸運な状況に戻っておらず、今も約6500人近くのコロナ新規感染者を出している。
8月の約2万人から比べると確かに3分の1ほどに減った。しかし、6500人というのは「鎮静化した」というには程遠い。門戸を開放したらコロナの感染者は増えるのか減るのかと言われたら、増えるに決まっている。
それでも完全なる鎮静化を待っていたらもはや経済が持たないので、タイ政府は決断を先延ばしはできない状況になっていた。
何しろタイは観光立国であり、年末年始のホリデーシーズンを外したら経済に甚大なダメージを受けるのだ。観光客に来てもらわないと生きていけないのである。だからこそタイ政府の決断は、もうギリギリの「待ったなし」の時期だったのだ。
11月1日、タイ政府は日本を含む63の国と地域からの外国人観光客(ワクチン接種を完了した者のみ)を隔離なしで受け入れると見切り発車を発表した。
すでにバンコクでは飲酒することも可能になっている。酒を提供できるのは夜の9時までということになっているのだが、そこはタイである。こっそり酒を売ってこっそり飲まれている。政府の通達は1ヶ月後には誰も守っていないのではないか。
タイのパタヤはコロナのレッドゾーンなので解禁は2022年1月15日以降とする方針が出されていたのだが、最近になって「再開時期を早める可能性がある」と当局が言い出し始めている。
やはり年末年始の観光客を取り込むのと逃がすのとでは経済効果は相当違ってくるので、経済的な効果を考えるのであれば「解禁したい」というのが本音だろう。この2年でパタヤは大ダメージを受けていて、多くの雇用が失われてしまった。売春ビジネスが社会に必要だったのだ。