2010年にハイチで巨大地震が起きてほとんど壊滅状態になったあと、多くの子供たちが売られ、隣国のドミニカ共和国に一度集積されて、そこから世界に散らばっていくルートができた。
このドミニカという国は、いったいどんな国なのか。
同じ島でハイチとドミニカは東西が分かれているのだが、ハイチはフランス語圏で、ドミニカはスペイン語圏、国の雰囲気はまったく違う。
ドミニカは旧市街が世界遺産にもなっているが、非常に外見がお洒落で見栄えの良い「観光国家」なのである。旧市街の石畳の光景は、写真で見てもその美しさが分かる。
澄んだカリブ海に、豊かな自然、ビーチ、酒、そして人懐っこい住民たち。まさにリゾートとしての要素をすべて満たしている。アジアで言えば、島嶼国家であるフィリピンに近いかもしれない。
そして、国全体が貧しいために、やはりフィリピンと同じく、夜の世界では売春が渦巻く結果となっている。
日本人にはあまり知られていないが、要するにこの国は、アメリカ人にとっての「売春島」なのである。