男たちは見ている女性の顔は、その多くが化粧という仮面をまとったフェイクである。それは女性の本当の顔ではない。本当の顔がどんな顔なのか、付き合っている男はまったく知らないこともある。
しかし、これを問題視する男はほとんどいない。男は「美しい女と一緒にいる」という夢を見るために、あえて付き合っている女性の「現実の顔」を見ない。現実を知るというのは残酷なことなのだ。つらい現実は見ない方が幸せなのである。
世界中どこでも、女性が化粧を施して「別人」になる。まったく別の顔を人工的に作り上げる。別人度のレベルについては女性によって様々だが、化粧をするというのは基本的に違う印象の顔になるということでもある。
そして女性の方は、化けることによって自己満足を得られると同時に、男たちに夢を見せることができる。これに関しては、両者の虚飾と打算が見事なまでに一致している。
しかし、結婚して一緒に生活するようになると、さすがに男も自分の配偶者の本当の顔を知ることになる。しかし、「詐欺メイクだった」と離婚した男の話は聞かないので、男たちはそれを許容したのだろう。
私はここ10年で、女性は外観を飾る技術に関して大きなバージョンアップを果たしたと考えている。女性をバージョンアップさせたのは、間違いなくインターネットである。中でもYouTubeはかなり大きな役割を果たしたのではないか。
女性が美しくなるのだから良いことのように誰もが思うのだが、素顔と化粧の顔の乖離があまりにも激しいと良いことなのかどうか悩む。