インドネシア・カリマンタン島を舞台にした売春地帯の小説『カリマンタン島のデズリー: 売春と愛と疑心暗鬼』を新装改題してAmazon Kindleで電子書籍として発売しております。まだ読んでない方は、どうぞお読み下さい。
旧題は『真夜中のカリマンタン島−売春と愛と疑心暗鬼』だったのですが、「カリマンタン島のデズリー」に改題しております。ご注意下さい。
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カリマンタン島の話を書いた小説はほとんどないと思います。さらにこの島で売春する女性たちを取り上げた小説は、日本でもこの小説が初であると思います。
「小説」というスタイルではありますが、例によって登場人物の女性すべてにモデルがいます。そして、登場する売春宿もまた実際にあった売春宿を書いています。
この小説のテーマは、売春する女性と関わる男が常に考えている「俺は騙されているんではないだろうか?」「信じていいのだろうか?」「彼女は純真なのか、ワナなのか?」という心理的葛藤にあります。
二転三転する心理と葛藤と猜疑は、まさに歓楽街・売春地帯にどっぷり浸った男たちがすべて経験してきたものであるはずです。この不変のテーマをじっくり書いたのが本書です。
ある意味、ブラックアジアよりもブラックアジアらしい、小説だからこそ書けた心理描写の連続で、サスペンスフルな内容です。コメントにもありますが、鈴木傾城ワールド全開な小説でもあります。
デズリーという女性が純真だったのか、悪女だったのか。どうぞ、最後までお楽しみ下さい。近々、この小説に関しては新たな発表もあると思います。
『売春と愛と疑心暗鬼』ダウンロード先
あらすじ
日本人がボルネオ島と呼んでいる世界で3番目に大きな島は、インドネシアではカリマンタン島と呼ばれている。この島の真夜中にも、日本人がまったく知らないところで、貧しい女性たちが身を潜めながら売春で生きていた。
いつも髪が濡れている女、両親を殺された女、極貧の中で生きている華僑の女……。
そして、島に漂う煙(ヘイズ)に閉塞感を感じながら、真夜中のカリマンタンをさまよう男。
ハイエナのように売春する女を追い求める男は、やがてデズリーという名の優しい女に出会うのだが、彼女が本当に優しい女だったのかどうか、どんどん疑念が湧くようになっていく。
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*注意 この小説は「改版」して装丁も新しくなっております。新しい「版」が欲しい人はAmazonサポートメニュー「カスタマーサービスへの連絡」から、以下の文をチャットに貼り付ければ、すぐに最新版を配信してくれます。お試し下さい。
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長編小説『カリマンタン島のデズリー』について
ところで、この小説『カリマンタン島のデズリー: 売春と愛と疑心暗鬼』の舞台は「カリマンタン島」なのですが、聞いたことがない島だと思った人もいるかもしれません。確かにカリマンタンというのは日本人には馴染みがありません。
しかし、カリマンタン島を聞いたことがなくても、「ボルネオ島」なら聞いたことがあるという人は多いのではないでしょうか。実は、カリマンタン島とボルネオ島は同一の島です。
カリマンタン島(ボルネオ島)は世界で3番目に大きな島で、この島にはマレーシア、ブルネイ、インドネシアの3国が領土を分け合っています。
ボルネオ島というのはマレーシア側の呼び方で、カリマンタン島というのはインドネシア側の呼び方です。この小説はインドネシア領が舞台で、登場人物の女性はみんなインドネシア人です。
ところで、ブラックアジアでは一度も「売春地帯をさまよい歩いた日々」にカリマンタン島を舞台にした話を登場させておりません。
その理由は、私がカリマンタン島を訪れていたのは、インドネシア編を書き終えてインド編を書くまでの、ちょうどブラックアジアを休載していた時期だったからです。
カリマンタン島の売春事情はとても面白かったのですが、インドネシア編を書き終えてしまったし、インド編には入れ込めなかったので、カリマンタン島をさまよっていた頃の記事はまったく何も書けないまま終わってしまいました。
ただ、カリマンタンにいた頃の話は記録に残してずっと置いておりましたので、あの頃に何があったのかを思い起こすのは難しいものではありませんでした。
カリマンタン島は目立つほどの売春地帯はなく、アクセスが悪いが故に誰も売春する女性を駆って訪れる男もおりません。だから、逆にカリマンタン島はとてもディープな環境になっていたと思います。
そこは、とても素朴な女性が多くて、あまりに素朴さゆえに驚いてしまう印象すらもありました。そんな世界を、やっと書けたというのが今の実感です。
インドネシア在住で売春する女たちを追っているハイエナの中には、カリマンタン島に向かう男もいます。しかし、非常にわずかです。
そのため、ハイエナ稼業をしている男でも99%はカリマンタン島の売春を知らないと思います。
愛を見つけたように思い、疑心暗鬼にとらわれる
この小説は多くの売春ビジネスに生きる女性が出てくるのですが、その中でポンティアナの「サロン・プトリ」と呼ばれる売春宿に所属していたひとりの女性に「私」が惹かれます。
デズリーと呼ばれるボゴール出身の女性です。とても優しく、繊細で、気が利く女性で、インドネシアでもこのような女性がいるのかと思うほど気を遣ってくれる女性です。
あまりの優しさゆえに、彼女のことが忘れられなくなってしまうのですが、他で知り合った女性が「その優しさは偽りだ」と私に諭します。
「お金のために甘えて、幸せな表情をするの。そして愛してると言って、家が貧しくてお父さんお母さんにお金を送ってると言って男にお金を出させようとする」
最初、「その優しさは偽り」というのを信じなかったのですが、確かにデズリーは「私」に会って良かったと喜び、幸せな表情をし、家が貧しくてお金を送っていると、確かに私に言ったのです。
そうやって、「私」の中に少しずつ疑心暗鬼が湧いてきます。ハイエナとして、売春する多くの女たちの間をあちこちにゆらめきながら、それでもデズリーのことが忘れられず、彼女に関わっていくのですが、信じようとすればするほど疑心暗鬼がどんどん膨らんでいくことになります。
真夜中のカリマンタン島の暗く危険な売春地帯の中で、彼女を信じていいのか、それとも信じない方がいいのか、まったく分からなくなっていくことになります。
売春地帯ではしばしば、多くのハイエナたちがそこで愛を見つけたように思い、そして疑心暗鬼にとらわれます。
「信じていいのか、駄目なのか……」
この疑心暗鬼を中心に、多くの女性を通してカリマンタン島とはどんなところだったのかを浮き彫りにしていきます。
この小説は売春する女たちを追っている男の物語ですが、アンダーグラウンドなりの恋愛小説でもあります。特別な形の恋愛小説として読んで頂くのも面白いかもしれません。
皆様に楽しんで頂ければ幸いです。
鈴木 傾城
読みました‼︎
超ー面白かったです‼︎
作り話であれば当方は必要としませんが、実話を元にしてるのであれば、もっともっと出版して下さい、m(_ _)m 笑
いつもありがとうございます。
吉村
新作小説を読ませて頂きました。
詳細はネタバレになるので控えますが、今回も傾城ワールド全開です。
全くこの男は女心を分かってるのか分かってないのか!とヤキモキしながら、最後は一体どうなるんだろう。というような内容です。(雑
いつものように土地の歴史的な背景や男女の交わり以外の島の住民の置かれたどうしようもない運命まで克明に記載されていて単なる買春旅行者のエッチ体験記とは趣を全く異にしています。
勃起は一度もしませんでしたが、切なく、悲しくそして少し笑えて、でもこれってありなの?と思ってしまう内容でした。
これからも日本国内でまったりされるだけでなく、灼熱のアジアへ旅立って感情の山谷を駆け巡ってきて頂きたいと思いました。
そろそろタイはソンクラーンですね。
傾城様におかれましてはきっと楽しい水掛け祭のあとの宴が待っているかと思います。