「紀州のドンファン」と呼ばれた野崎幸助氏は金で美しい女を手に入れたが、その3ヶ月後に謎の死を遂げている。(ブラックアジア:◆野崎幸助。結婚して3ヶ月後、何者かに覚醒剤を盛られて絶命)
野崎幸助は77歳だったが、とても大切なことを忘れていた。一緒になる相手は「自分が好きな女性を選ぶよりも、自分を好きになってくれる女性を選ぶ」方が合理的であることを。4000人の女性と関わったと言っていた男は、最後までそれに気づかなかった。
しかし、世の中はそんなものだ。こうしたちょっとした教訓に気付く男はそれほど多くないし、気付いても合理的に動ける男もやはり多くない。
男と女の関係は簡単ではない。しばしば選択を間違え、悲劇が生まれる。
男と女が出会って付き合ったりすると、しばらくして相手が自分の性格や気質に「合う」とか「合わない」というのが、ある時、急に分かることがある。
人間は初対面の人間には、互いに本性を隠して表面だけで付き合おうとする。「猫をかぶる」という言い方もあるが、誰でも初対面くらいは良く思われたいので、体面を取り繕う。
だから、付き合い始めは相手の性格が分からない。しばらくして、分かるのだ。(鈴木傾城)