アメリカ本土では戦争はない。内戦もない。しかし、アメリカ人の22%は銃を所持している。この22%の4分の1の人は5丁以上を所持している。
銃で死傷した人は2015年の「ガン・バイオレンス・アーカイブ」のデータでは4万105人となっている。学校でも職場でもしばしば銃の乱射事件が起きており、無差別テロで銃が使われるケースも後を絶たない。
しかし、それでもアメリカ人は銃規制に反対する。
なぜ、アメリカ人は銃を手放さないのか。それは、アメリカが「銃」で先住民族を大虐殺しながら開拓してきた歴史を持っており、さらに長らく続いた西部の無法地帯も銃で凌いできたからだと誰もが知っている。
もともとアメリカ人は銃の暴力で他人の土地を無理やり手に入れたのだ。だから、自分たちもいつ銃で殺されるか分からないという無意識がある。
大虐殺をしてきた民族は、それで民族が滅ぶのを目の前で見てきているのだから、自分たちがいつそうなるのかという危機感は半端なものではない。
だから暴力を振るった人間は、自分も暴力を振るわれることに怯えることになる。それで、戦争もないのに銃が手放せない。