東京・吉原には約140店のソープランドがあって、そのうちの40店舗近くが閉店するのではないかという惨状が報道されていた。吉原が厳しい状況にあるのではないかとは3月から言われていた。
すでに閉店した店として、「なにわ」「グランプリ」「ダイヤモンドクラブ」「英国屋」「姿麗人(シャレード)」等々、次々と名前が挙がっている。
これらの店の中には以前から経営が悪化していたのだが、そこにコロナショックが襲いかかり、3月から客足が途絶えて完全にお手上げになった。(ブラックアジア:なぜ風俗は緊急事態宣言の一週間前3月30日からまったく稼げなくなったのか?)
風俗は巨大産業なのだが風俗の中で圧倒的なシェアを占めているのはデリヘルである。ソープランドのような「箱モノ」の風俗は政府の規制もあって、新規店の開店が制御されているので、建物は老朽化して年々廃れていく一方になっていた。
オリンピックのような国際的なイベントが行われる時期になると、ホームレスや風俗は街から一掃されるのだが、2020年はそういう年でもあってコロナがなくてもソープランドには厳しい年になりそうだったのだ。
さらに社会の構造として、労働者人口に非正規雇用者が占める割合は4割近くになっていて若年層が貧困化し、金をもっている高齢層はソープランドに行く体力もなくなってきて客が減っていた。
コロナショックがなくてもソープランドが厳しくなりそうだったのは、それだけではなかった。