今、インドネシアで予期せぬベビーブームが起きるのではないかと懸念されている。「予定していなかった妊娠」に至る可能性がある女性が40万人以上いるというので凄まじい。
何が起きているのか。コロナによる警戒で4月10日から各主要都市の都市封鎖(ロックダウン)によって避妊具が手に入らなくなっている。これによって避妊の失敗が増えるというのである。
インドネシアだけでなく、世界的に「コロナベビーブーム」が起きると思うのだが、とは言いつつも状況は複雑で一方的ではない。
欧米ではロックダウンで家庭内暴力が増え、日本ではコロナによる緊急事態宣言でベビーブームが起こるどころかコロナ離婚が起き始めているというのだから、国の違いによって起きている現象の違いが興味深い。
貧困層の多いインドネシアでのベビーブームは決して歓迎されているわけではない。コロナ以前から貧困問題が深刻だった国でベビーブームが起きると、ますます貧困層が増大する。
しかも、コロナショックでインドネシアでは失業者が溢れて、今や暴動一歩手前の状況になってしまっている。ベビーブームを巡る現象は微笑ましい話ではなく、一年後に発生する「貧困の拡大」を巡って国家経済が激震する「危機的状況」であることが分かる。
ところで。このインドネシアでも売春ビジネスは壊滅的な状況と化している。インドネシアは東南アジアで最悪の死者を出している国だ。もはや、人々はセックスワーカーに関わる余裕はなくしている。
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