戦争が起きて、どんどん戦況が悪化し、祖国が不利になり、敵が自分の国を侵略し始めるとき、祖国に見切りを付けて敵兵に身体を提供することで生き残ろうとする女性たちが生まれる。
たとえば第二次世界大戦中、破竹の勢いで進撃するナチス・ドイツに、フランスは全土が攻撃の対象となった。誰の目から見ても、フランスは危機に陥っていた。
そうすると、劣勢になっていく祖国を見捨てて、早々とドイツ軍の兵士に近づいて彼らの愛人となることで生き延びようとするフランス人の若い女性たちが出てくるようになった。
彼女たちの中には、戦争で夫や家族を失って生きる上でどうしようもない境遇に陥った女性もいたし、極貧の中で路頭に迷っていた女性もいた。
あるいは、ドイツ軍に占領された街で、兵士にレイプされて、そのまま愛人とされてしまった女性もいた。
そのままナチス・ドイツが勝てば、彼女たちは生涯を保証されたかもしれない。しかし、次第にナチスは追い詰められていき、最後に敗戦していくことになる。そして、祖国を裏切った女性たちが取り残された。