ブラックアジアは、当初からずっと東南アジアの売春する女たちとの関わりを書いていた。(ブラックアジア:売春地帯をさまよい歩いた日々)
東南アジアで私はパッポンという歓楽街を知り、タイに張り巡らされた売春地帯を知り、売春する女たちを知り、そして女たちの抱える闇や東南アジアの貧困を知った。私の人生はこれで大きく変わってしまった。
私は何度も東南アジアの魔力から逃れられようとして、時にはアメリカやメキシコなども訪れたが心は満たされず、やはり東南アジアに戻っていった。以後、タイだけでなく、カンボジア・インドネシア・フィリピン・シンガポールを訪れている。
シンガポールではインド圏の女性と知り合って、インド圏の魅力に開眼した。私がぞっこんになったのがスリランカ女性だったが、本当に彼女には惚れた。(ブラックアジア:リーパ。ゲイランの街に立つ女の凶悪な目付きに惹かれた)
インドネシアから突如としてインドやバングラデシュを中心に回るようになった。しかし、インド売春地帯はあまりにも環境が劣悪すぎた。心が荒廃して、やがては東南アジアに戻った。
インドの後に私がさまよっていたのはフィリピンだった。ひとつ、ある国が気がかりだったのだが、私は行かなかった。その国とはベトナムだ。