フィリピンで絶望的な貧困層が消えないのは、植民地時代に形作られた「超格差」や、歴代政府の無策も原因としてあるが、不幸な自然災害が続いているのもひとつの要因だ。
最近、毎年のようにフィリピンでは大型の災害が続いている。
2008年にもマニラが台風の直撃を受けて水没した。2009年も同様だ。このときは、巨大な台風が2度も首都マニラを直撃して、1,000人に上る死者を出した。
2010年もまた洪水で膨大な家屋が浸水した。2011年にも大型台風に見舞われて数百名規模の死者を出している。
そして、今年2012年12月5日もまた「超大型台風」に見舞われてミンダナオ島で死者714名、行方不明者約300名を出す大惨事になっている。
被災者23万人、避難生活者17万人。
こういう被害が立て続けに続くと、もともと何も持たない貧困層はすぐに今日の食事をどうするかという問題になる。