◆スラムを撤去しても、貧困問題が解決しない限りインドには未来がない

◆スラムを撤去しても、貧困問題が解決しない限りインドには未来がない

インドの商業都市ムンバイは、都市中心部を取り囲むように広大なスラムが林立していることで有名だ。

そのスラムは「ダラピ」と呼ばれているのだが、そこは一度入ったらどうやって抜けたらいいのか分からなくなるようなスラムである。

インドは中間層が増えてきて、ショッピングモールで家族で買い物をするような層が増えているのだが、その陰で数十年前と何一つ変わらず極貧の中にあって、スラムで呻吟している家族も膨大に存在する。

最近、商業都市ムンバイを擁するマハラシュトラ州政府は、この広大なスラムを排除することを目的として、低価格住宅を新たに建設する計画を発表している。

「ムンバイ首都圏で100万戸余り、それ以外の地域で約50万戸の供給を目指す」

スラムの劣悪なバラック小屋に住む住民たちを、この低価格住宅に移設させて、生活を向上させるのが目的でもある。ただし、スラムの住民は600万人以上いるわけで、100万戸や200万戸で問題が解決するわけではない。

そして重要なのは、インドは6億人以上もの絶対貧困の層が存在していて、貧困を何とか解決しない限り、スラムを叩き潰しても、すぐに新たなスラムが生まれるのは必至だということだ。(鈴木傾城)

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