閲覧注意
ブラジルで売春とドラッグがどのように定着しているのかを調べていくと、必ずぶち当たるのは「Primeiro Comando da Capital」という言葉だ。
プリメイロ・コマンド・ダ・キャピタル。通称PCC。
これは日本語で言うと「首都第1攻撃部隊」と訳せるのだが、部隊と言っても兵士の集団ではない。ギャングの集団だ。
ブラジル・サンパウロにはファベーラと呼ばれる山腹にへばりつくように密集しているスラム地帯がある。この全ファベーラに構成員を持ち、サンパウロの全刑務所で権力を持っている巨大ギャングが「PCC」である。
このPCCがサンパウロでのドラッグの流通を担っており、ドラッグ・マネーを吸い上げて組織を強大化させている。
ブラジルで流通しているドラッグはヘロイン、コカイン、覚醒剤、マリファナと「ほぼすべて」なのだが、こうしたドラッグはブラジルに隣接する他の国々から流れてきている。
その中で、ペルー・ルートとコロンビア・ルートの2つが大きな経路としてあるのだが、国境を越えてこれらのドラッグが流れてくる時、それを扱うのはPCCではない。