◆歓楽街パタヤで自分で首を刺して昏睡状態。なぜ歓楽街では死にたくなるのか?

2025年4月3日午後5時ごろ、タイ・パタヤの中心部に位置するスックムウィット通り。その中央分離帯で、異常な光景が目撃された。ひとりの外国人男性が、交通の流れを背に座り込み、何かを唱えながら首元にナイフを当てていたのだ。

男は35歳でブライアン・オキーフ・グリーンという名前だった。のちにアメリカ人であると特定されたその男は、宗教書とみられる本を読み上げながら、突然、自らの首と胸を複数回刺し始めた。

最初の通報者は、近隣に住む63歳のタイ人女性であった。彼女は男の異様な様子に不安を覚え、すぐさまパタヤ交通警察に助けを求めた。警察官と救助隊が現場に駆けつけたとき、グリーンはまだ本を読み続けていた。

説得を試みる隊員に対して、彼はナイフを手に取り、自らの喉元に刃を突き立てた。そのあと、10cmのナイフで自分の胸を何度も激しく刺した。警官が制止に向かうと、グリーンは道路を血まみれのまま走り抜け、叫びながら拳で地面を叩いた。その場で意識を失うまで、彼は暴れ続けた。

救助隊はただちに鎮静剤を投与し、重体のまま彼をバンコク病院パタヤに搬送した。現場には、彼のパスポート、複数の書籍、個人文書が残されていた。その書籍の内容は「死後の世界」「喪失」「世界でもっとも危険な場所」などを扱ったものだった。

彼が何を読んでいたのか正確には特定できていない。現地報道によれば、聖書のような宗教書だった可能性があるが、表紙に明確な書名は記されていなかった。事件前から、グリーンの行動には不審な点が多かった。

近隣住民の証言によると、彼は数日前から同じ場所に現れ、本を持って座り込む姿が何度も目撃されていたという。

この事件の異様さは、公共の場で自傷行為をおこなったことだけではない。彼の行動は、誰かに見られることを前提としていた。交通量の多い時間帯、中央分離帯という目立つ場所、そして読み上げられる宗教的な言葉。

すべてが「目撃されること」を想定して構成されていたように見える。この点で、単なる精神崩壊や衝動とは異なる側面を持っている。彼の行為は、ある種の「儀式性」と「演出性」を帯びていた。

それにしても、何があったのだろう。いろいろ、思うことはある。

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コメント

  1. 匿名 より:
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