世界のアンダーグラウンドで起きているニュースを見ていると、少なくない頻度で目にするのが「女性監禁」「性奴隷」の報道である。気に入った女性を自室に監禁して、ひたすら性奴隷として酷使する男がいるのだ。
この事実は女性にとっては悪夢以外の何者でもない。ところが、そのような事件がしばしば起こる。それだけ強烈なまでの性欲に支配された男が世の中にいるということであり、それは無視できないリアルな現実の世界でもある。
今、ロシアはウクライナとの戦争で全ロシア人の目は戦況やロシア政権の行く末に目をやっている。ところが、そんな中で世間の喧噪とはまったく関係ないところで、自らの性欲しか関心が持たない男も存在するのである。
ウラジミール・チェスキドフもそうだった。この男は2009年に19歳の少女を誘拐して、それから14年間ずっと彼女を汚い一室に閉じ込めて性暴力を振るい続けていたのであった。
何があったのか。
2009年のある夜。19歳だったエカテリーナは、当時37歳のチェスキドフとチェリャビンスク市のバス停で出会った。そこで彼は一緒に酒を飲もうと提案して、エカテリーナはそれについていった。
その家はロシアの田舎でよく見られる平屋建ての一軒家で何の変哲もない貧しい農村型の家に見えた。しかし、自宅に着くと男の態度は一変した。男は彼女にナイフを突きつけて、「お前は人質だ」と言って捕らえてしまったのだった。
驚くべきことがあった。その平屋建ての一軒家には普通の家にはないはずのものが存在していたのだった。