日本はもう先進国でなくなる日がそろそろ来るが、それで日本女性はどうなるのか?

日本はもう先進国でなくなる日がそろそろ来るが、それで日本女性はどうなるのか?

日本はもう先進国でなくなる日がそろそろ来るのかもしれない。そもそも日本政府は30年も日本という国を成長させることができない無能極まりない政府である。環境的に子供を産み育てることができない国なっているのを、日本人女性は今、じっと観察していると私は思う。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。著書は『ボトム・オブ・ジャパン』など多数。政治・経済分野を取りあげたブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営、2019、2020、2022年、マネーボイス賞1位。 連絡先 : bllackz@gmail.com

日本は思っている以上に急激に「駄目な国」になる?

日本はもう先進国でなくなる日がそろそろ来るのかもしれない。日本人の最低賃金はOECD(経済協力開発機構)の先進国では最低から数えた方が良いくらいのレベルであるし、日本の労働生産性は世界で比較して34位で韓国にすら抜かれている。

高齢化は異様なまでに進んでいるし、政府はこれに対して増税や社会保険料の引き上げで対処しようとしているので、ますます若者が重荷を背負うことになって、少子化が加速し、結果として高齢化がより進む。

そもそも日本政府は30年も日本という国を成長させることができない無能極まりない政府である。この30年の大半を担ったのが自民党なのだが、この自民党が30年も駄目なら、これからも駄目に決まっている。

馬鹿な学生が30年も劣等生で、31年目から優等生になるわけがない。30年も駄目だったら根本的に駄目なのである。では、さっさと政権交代させて野党に任せればいいのかというと、野党はまた自民党以上に悲惨な劣等生なので救いようがない。

そのため、もう自民党も野党も駄目ということで、半分の国民が白け切って選挙にも行かなくなり、民主主義も形骸化している。消去法で自民党がだらだらと選ばれ続けて、社会は劣化し、政治は劣化し、国民も劣化し、何もかも劣化していく。

今はまだ過去の遺産で何とかしのいでいるが、それも時間の問題だ。日本円もまた価値を失っていくことになる。

そうであれば、日本がこれからも経済大国・先進国であり続けると考える方が、どうかしている。今後はよほどのことでもない限り、日本は思っている以上に急激に「駄目な国」になっていくのは決定的でもある。

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全日本人が重税にあえぎ、日本はもっと萎縮していく

結局、日本人はどうなるのか。答えは自ずと出ている。日本人は大半が貧困化していくのである。

すでに貧困化は加速している。厚生労働省の「2018年 国民生活基礎調査」による相対的貧困の基準は世帯年収127万円とされるのだが、相対的貧困率は15.7%に達しているわけで、これは人数にすると約2000万人となる。すなわち、日本人口の6人に1人が貧困ライン以下での生活を余儀なくされている。

女性の貧困は特にひどい。男性と女性の賃金格差はG7で最も悪いし、シングルマザーにも社会は理解がないので半数以上のシングルマザーが貧困に落ちている。

しかし、これから日本を揺るがす最悪の貧困問題は高齢者貧困となる。すでに団塊の世代の大半が後期高齢者に入っていったのだが、高齢者の数が増えれば増えるほど彼らの貧困が総数として増えていく。

日本政府は「一億総活躍時代」とか言っているのだが、これは「死ぬまで働け」政策に他ならない。なぜ一億総活躍時代(死ぬまで働け)と言っているのかというと、もう高齢者の面倒を社会保障費で見られないほど余裕がなくなっているからだ。

一億総活躍時代は、自分の面倒は自分で見ろということである。しかし、後期高齢者ともなると健康寿命を失う年齢でもあり、寝たきりになる高齢者も増えていく。働けない、年金でも暮らせない高齢者はどうするのか。

彼らを救うのは生活保護しかない。だから、今後は生活保護受給者の大半は高齢層になっていく。そういう高齢者が莫大に増えていくのだから、最悪の貧困問題は高齢者貧困となるのだ。

この生活保護も原資は国民の税金である。政府は異次元の少子化対策だとか言ってそれを税金で賄おうとしているのだが、増税になると少子化がより加速し、少子化が加速すると高齢化の比率も上がり、そうすると貧困高齢者を救うために再び増税が必要になって負のスパイラルに落ちる。

環境的に子供を産み育てることができない国なっているのを、日本人女性は今、じっと観察していると私は思う。

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私と結婚したら貧困から抜け出せると必死だった

黙って日本を捨てる日本人が増えている。すでに2022年の時点で過去最高の55.7万人に達していると報道もあった。日本を出ていく人は「もう日本は駄目だ」と吐き捨てて出ていくのではない。静かに黙って出ていく。

こういう人たちを見て「日本を見捨てる奴らは非国民」「外国はもっと厳しいんだから行くだけ無駄」みたいなことを言う人もいるのだが、人間は植物ではないので環境が悪いと思ったら自分が一番活かせる場所に移動する。

「置かれた場所で咲きなさい」とか言われても、外国の方が環境が良ければさっさと行く人がいても何ら不思議でもない。それは自然な現象である。

そういう人たちに石を投げたり嫌味を言ったりするよりも、それだけ日本を見捨てたいと思う人が増えてきている現象に想いを馳せる必要がある。国が駄目になると、どこの国でも自国を泣く泣く去っていく人が出てくるのである。

途上国では国民の多くが先進国に脱出したいと願っている。外国の方が賃金が高く、生活水準も高いのは分かっているからだ。途上国の若者がどんな無理をしても先進国に向かうのは、自国に希望が見出せないからだ。

途上国では確実に貧困で苦心惨憺の人生となる。だから、途上国の女性たちも、自国の男と結婚するよりも先進国の男と結婚したいと願う。先進国の男と結婚することによって貧困国から脱することができるからだ。

まだ日本がバブルの威光を保っていた2000年代まで、私も何度も東南アジアの貧困女性から結婚を持ちかけられた。会ったその日に、私のことを何も知らないのに「結婚しましょう」と言われたことも何度もある。

彼女たちは私を愛していたのか。いや、私の国籍と金を愛していたのは明白だった。私と結婚したら貧困から抜け出せると彼女たちは必死だったのだ。(名前も国籍も知らないのに、あなたと結婚したいという女

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そうなると日本女性の国際結婚はより増えていく

日本も国の衰弱が激しくなって貧困の度合いがもっと深刻化したら、国外に活路を見出す若者が増えていき、体制を変えるのではなく、自分の生きる場所を変える人が増えるだろう。

選挙に行っても、自民党も野党も駄目なのであれば政治に希望を見出すのは難しい。かと言って、日本を変えるために自らが捨て石となってガンになっている政治家をテロで殺すというのも普通の人には難しい。

日本が変わるまで辛抱強く待っても、無能な政治が続くだけで日本の環境はどんどん悪くなっていく。日本は世界の成長から取り残されて、先進国から滑り落ちていくのを座して見ているだけになる。

どうすればいいのか。「日本よりマシな国に逃げるのが最も合理的だ」と考える人が増えていく。

日本を捨てて海外に永住する日本人は男性よりも女性の方が多い。彼女たちの大半はアメリカ等の先進国に向かっている。それが、かつて東南アジアの貧困女性が日本人の男と結婚しようと奮闘していた姿にダブる。

「日本人女性はシャイだから外国人の男と結婚して外国に暮らすなどないだろう」とか「日本人女性は英語が話せないので外国人と付き合うことはない」とか、そういうのは日本人の男性が勝手に思っているだけのようだ。

どちらかと言うと、女性の方が積極的に新しい環境に向かっている。貧困国では女性の方が現実的で、裕福な環境で生きられるのであれば相手の男の国籍も住む国も簡単に変える決断をしやすいように思う。

それは、自分が裕福な生活をしたいというのも、もちろんあるのだろうが、たぶん生まれてくる子供の生き残る確率や幸せになる確率までも無意識に考えているのだと私は想像している。途上国では自分の子供が苦労する。先進国では自分は苦労しても子供は幸せをつかみやすい。

日本はもう先進国でなくなる日がそろそろ来るのかもしれないが、そうなると日本女性の国際結婚はより増えていくのだろう。

ブラックアジア【タイ編】表紙
『ブラックアジア・タイ編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』連載当時、多くのハイエナたちに熱狂的支持されたブラックアジアの原点。

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