夜の世界では「色恋(疑似恋愛)」で相手を落とすのは常識であり、相手をどれだけ勘違いさせて金を引っ張るかがランカーになるかどうかの重要なファクターであったりする。これは水商売であっても風俗であっても同じことだ。
私がインタビューで何度か会った風俗嬢も、やはりランカーともなる女性は本指名を取ることに非常に努力をしていて、客に甘いLINEを送ったり、メールを送ったり、風俗サイトのメッセージのやり取りをするメッセージ機能などを使って、プライベートな時間でも連絡を取り合ったりしている。
本指名の客を何人もつかまえておくのは、夜の女たちにとっては非常に重要だ。
夜の世界では素性のよく分からない人間が大量にうごめいているので、何度も来てくれている本指名の客ように、相手が誰だか分かっているとそれだけで安心できるという点がある。
たとえばデリヘル嬢のように、ひとりでホテルや男性の自宅に向かう場合、相手がメンタル的に異常な人間であった場合は逃れようがない。しばしば殺される事件も起きている。(風俗嬢を「あんな商売をやっている人間はいなくていい」と殺した19歳の男)
本指名で気心が知れていたら「初対面の不安」が払拭できるので、それは女性にとっては非常に大きなことなのである。
それだけではない。本指名の料金はだいたいの店はそのまま女性に入る。また本指名してくれるほど気に入ってくれたら何度も来てくれる。売り上げが欲しい時も呼んだら来てもらえやすい。プレゼントを持ってきてくれることもある。
だから本指名をたくさん持っておくのは大切なことなのだが、その本指名を作るためのツールとなるのが「色恋(疑似恋愛)」なのである。
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