私は東南アジアからインド圏に関心を持って、一時期インドに深く惹かれていた時があったのだが、東南アジアに慣れきった私にとっても、この国は本当に異質でハードでカオスな体験であった。
劣悪な環境に、憎しみをたたえた女たち。そして、マネー・マネー・マネー。
すべてマネーが支配する拝金主義の世界に私は疲れ果てて、文化圏のインドやエキゾチックなインド女性には強く惹かれながらも、最後までインドという国自体に愛着を覚えることができなかった。
こうしたインドに対する複雑な想いは、『ブラックアジア 売春地帯をさまよい歩いた日々インド・バングラ編』や『絶対貧困の光景』に記しているし、このブログにも何度も何度も取り上げてきた。
インドにはいくつもの売春地帯《レッドライト・エリア》があって、その中でもムンバイのカマティプラと並んでインド有数のレッドライト・エリアとして知られているのがコルカタにある「ソナガチ」である。
このソナガチは私がインドで最も深く関わった場所でもある。今でもインドのことを想い出す時はこのソナガチが中心になる。2000年代前半が私が沈没していた時期なのだが、懐かしく思って2013年にインドを再訪してすぐにソナガチに飛んで行ったこともあった。
最近、そのソナガチが激震しているという記事がローカルに上がっている。このレッドライト・エリアにやってくる男たちが、警察官に叩きのめされているというのである。いったい、何が起こっているのか?
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