インドという暗黒。16歳の少女が400人の男性にレイプされた事件の背景とは?

インドという暗黒。16歳の少女が400人の男性にレイプされた事件の背景とは?

日本人女性だけではない。外国人女性でもレイプ被害に遭っている。アメリカ人女性も、イギリス女性も、見境いなくレイプされている。インドは、知る人ぞ知る「レイプ大国」なのである。殺された女性もいるが、かろうじて助かっても、もはやインドという国には恐怖しかないだろう。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019、2020年2連覇で『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

「16歳の少女が400人の男性にレイプされた」という事件

2021年11月16日。CNNが現地の報道を引用する形で「16歳の少女が400人の男性にレイプされた」という悲惨な記事を報道している。

インド西部のマハラシュトラ州で、ひとりの少女が33歳の男に強制結婚させられた。娘が逃げて実家に戻ったところ、今度は父親にレイプされて放り出された。

娘は仕方なく路上生活をしながらバス停で物乞いをしていたのだが、そこに3人のギャングが彼女を拉致して部屋に閉じ込め、強制的に売春をさせていた。彼女はそこで400人の客を取らされていた。そういう話である。

強制結婚、父親からのレイプ、物乞い、強制売春……。

おおよそ日本では考えられない話の連続なのだが、インド最底辺ではこのような事件が未だに恒常的に起こっているのも事実だ。

まず「強制結婚」だが、インドの貧困というのは日本の相対的貧困とは違って、飢餓線上の絶対貧困である。生きるか死ぬかのギリギリの中にある。だから、極貧家庭であればあるほど、娘を早く結婚させるケースが多い。

インドのスラム街にいた時、私もまた衝撃的な取引を持ちかけられたことがある。(ブラックアジア:インドでは「1ヶ月のレンタル妻」以上に衝撃的な闇がある

そして、インドでは拉致・監禁・レイプ殺人はしばしば起きている。レイプに関して言えば、貧困層の少女だけでなく誰もが危機にさらされている国でもある。

日本人女性もインドでかなりレイプされている。ある事件では数週間に渡って、6人以上の男たちに繰り返し繰り返しレイプされていたというものだった。(ブラックアジア:知られざるレイプ大国インドを女性は甘く見ない方がいい

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インドのレイプ事件はほぼ毎日のように起きている

日本人女性だけではない。外国人女性でもレイプ被害に遭っている。アメリカ人女性も、イギリス女性も、見境いなくレイプされている。インドは、知る人ぞ知る「レイプ大国」なのである。

殺された女性もいるが、かろうじて助かっても、もはやインドという国には恐怖しかないだろう。

しかもインドのレイプは集団レイプ(ギャングレイプ)が多く、レイプ殺人も普通に起こる。たとえば、道歩く低カーストの姉妹を集団でレイプして、終わったあとは姉妹の首を絞めて殺し、木に吊して「自殺した」と見せかけた事件もあった。

レイプした女性を木に吊して見せしめにする事件はインドでは広く起きているが、なぜ「この女をレイプして殺した」と見せしめにしなければならないのか。

それは、上位カーストが、下位カーストに対して「俺たちに逆らうとこうなる」と震え上がらせて、普段でも逆らわないように恐怖を与えるためである。

下位カースト、もしくはダリット(不可触民)と呼ばれる立場の弱い女性は、しばしば上位カーストの男たちにレイプされる。その実態は想像以上に醜悪で悲惨だ。

こうした状況については、こちらに詳しく書いた。(ブラックアジア:ダリットの女たち(1)いまだレイプされ続ける女性のこと

インドは、弱い立場の女性にとって地獄のような場所だ。

数日前に保護されたインド西部のマハラシュトラ州の少女の件を見ても分かる通り、2021年になった今もなお、こうした状況はまったく変わっていない。

インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたカンボジア売春地帯の闇、『ブラックアジア カンボジア編』はこちらから

バスの中で14歳の少女が集団レイプされる異常な国

インドの治安の悪さは想像を絶するものがある。インド北西部のパンジャーブ州モガ地区で起こった事件も悲惨だった。

母娘がシーク教の寺院を訪問するために、自分たちの村からバスに乗って目的地に向かったのだが、乗り合わせた男たちが14歳の娘にセクハラと嫌がらせをした。

この時、乗客がいたのだが、誰も助けないでトラブルを避けるために降りてしまった。バスに取り残された母親は運転手とそのスタッフに助けを求めたが、どうなったのか。

運転手はこの母娘の懇願を無視して、どんどんバスを飛ばして人の気配のないところでバスを止めた。そして、先に母娘をレイプしていた男たちに混じって、自分もこの母娘をレイプしたのだった。

娘はレイプされたあと、用済みだと言わんばかりに窓から放り投げられて捨てられた。そして、その後しばらくして母親もバスから投げ捨てた。母親は重傷だったが何とか生き残った。しかし娘は病院に運ばれたときはもう死んでいた。

国際的にも知られるようになった2012年12月のレイプ事件も犯行現場がバス内だったが、おおよそ公共の乗り物であるバスの中でレイプ事件が起きるなど、日本人は考えられないと思うはずだ。

ところが、インドではそれが珍しいことでも何でもない。

ついでに言うと、バスですらも安心できないのはインドだけではない。バスで女性がレイプされるという事件が続発していたのはメキシコだった。

このバス・レイプについては、メキシコの暴力を描いた映画『ボーダータウン 報道されない殺人者』でも映画の冒頭で描かれたシーンである。

バス・レイプはブラジルでも起きている。ブラジルでは、走っているバスがカージャックされて、観光客の女性が恋人の目の前で数時間に渡って集団レイプされるという悲惨さだった。

1999年のカンボジアの売春地帯では何があったのか。実話を元に組み立てた小説、電子書籍『スワイパー1999』はこちらから

インドは法治国家に見えるが、実際はそうではない

治安の悪いレイプ大国インドでは、警戒心があろうがなかろうが関係ない。そして、女性が何歳だろうが関係ない。ギャングのような男たちが歩いていて、彼らの標的にされると、相手の女性がどんな立場の誰であれ、もう「獲物」でしかない。

西ベンガル地区を担当するキリスト教の「高齢」のシスターが集団レイプされた事件もあった。高齢の、しかも聖職者の立場にある女性がレイプされるのだから、もはやモラルなどないと言ってもいい。

警官なら助けてくれるのかというと、警官ですらも立場の弱い女性と見ればレイプ犯に変貌する。しかも、警官のレイプはほとんど表沙汰になることはない。レイプ犯は野放しで、法も機能しないことが多い。

だから、レイプ事件を起こして拘置所に収容されているレイプ犯を、暴徒が引きずり出して、集団で袋叩きにして殺してしまうという事件も起きる。(ブラックアジア:リンチ、リンチ。インドでレイプ犯が集団制裁されて死亡

群衆が集団で悪人を叩きのめすというのは、「モブ・ジャスティス」と言うが、このようなモブ・ジャスティスが起きる国というのは、すなわち法が守られていない無法地帯であるということを意味している。

インドは一見、法治国家に見える。しかし、それはとんでもない誤解である。インドは弱肉強食の無法国家であると考えた方が実情に合う。

私はインドの売春地帯にいたことがあるが、これほど荒んだ場所、荒んだ女性を見たことがないというほど悲惨なところだった。

2021年になった今もレイプ事件はインドで止まっていない。
インドは今もレイプ大国である。

インドを舞台にした鈴木傾城の書籍

ブラックアジア
『ブラックアジア・インド・バングラデシュ編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』。インドの売春地帯がいかに凄まじい状況になっているのかを描いた日本で唯一のアンダーグラウンド・ノンフィクション。あなたは、この悲惨さに耐えられるか?
『コルカタ売春地帯』
ブラックアジア的小説『コルカタ売春地帯 インド最底辺の女たちとハイエナの物語(鈴木傾城)』。上記のブラックアジア・インド編を通してひとりの女性を中心に描いたブラックアジア的小説。
絶対貧困の光景
『絶対貧困の光景 夢見ることを許されない女たち(鈴木 傾城)』。インドのどん底《ボトム》に生きる女性たちを描いたノンフィクション。電子書籍で発売中。

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