2020年と2021年のコロナ禍で、「コロナ太り」が増えたという事実がある。ステイホームで運動しなくなった結果、人々はどんどん体重を増やした。私も体重が増えた。(ブラックアジア:腰痛なのでダイエットしたいが、糖質制限ダイエットだけは私には無理そうだ)
ところで、一方で若い女性の間でまったく逆の現象も起きていることが分かった。国立成育医療研究センターは、『2020年度に摂食障害の代表的な症状の一つである「拒食症」と新たに診断された20歳未満の患者が、前年度比で約1・6倍に増えた』と発表している。
何が起きたのか。
コロナ禍の中で外出自粛や休校などを強いられた若い女性たちに大きなストレスが生まれ、それが摂食障害となって現れたというのである。摂食障害の9割は女性で「過食」と「拒食」の2つの現象となって現れる。
この中で「拒食」が深刻化してしまった女性が増えたというのだ。私たちは食べ過ぎたら食事制限というダイエットをして体重を調整するのだが、拒食は極度の食事制限を自らに課すものだ。
身体は飢餓状態になるのだが、心の中では痩せて満足感を味わっているので飢餓に落ちて脂肪も筋肉もなくなればなくなるほど本人は成果を喜ぶことになる。
「食べる」という行為は本能によって支配されている。この本能が壊れてしまうと、人の生命は不安定になってしまう。
しかし、「痩せれば痩せるほど美しい」という思い込みに支配されると、この生存に重要なはずの本能が壊れていくのである。生命の危機に陥るほど極限まで痩せても、本人は「美しくなった」と大きな満足感を得ているのだ。