ブラックアジア「第三部」で、インドの売春地帯の現状を取り上げていたとき、この国のめちゃくちゃな女性差別と女性に対する暴力は、絶対にいつか国際問題になると信じていた。
これはブラックアジア「第三部」を順番に読んで頂ければ、私が何が言いたいのか分かるはずだ。この国は、私たちが知る以前から、女性たちにはずっと地獄だったのだ。(ブラックアジア「第三部」)
ブラックアジア「第三部」は、インド売春地帯を記した日本で唯一のまとまった記録物だと思う。なぜ、インドの売春地帯のレポートがないのかというと、この国の売春地帯があまりにも危険過ぎるからである。
世界中どこにでもいる筋金入りの欧米人のハイエナでさえも、インド売春地帯だけはその姿を見かけない。
インドは女性にとっても危険であると同時に、この国を訪れる男たちにとっても危険極まりない国だったのである。治安、人間、女性の性格、衛生観念、性病の蔓延。
普通の人間では太刀打ちできないトラブルが、次々と襲いかかって来る。