2020年にコロナが徐々に広がっていった際、名古屋のある男がコロナ感染を分かっていたにも関わらずフィリピンパブに遊びに行って、従業員を感染させた挙げ句に自分は大批判の中で死んだという事件があった。
この事件以降もフィリピンパブで起きたクラスターはしばしば店名付きで報道されたので、全国のフィリピンパブの売上はばったりと途絶えた。そして、そこで働くフィリピン女性もみんな稼げなくなってしまった。
そんな流れは今も続いている。それでも、東京の足立区・竹の塚だとか、岐阜県の地方都市にフィリピン人が固まってひっそりと店を開いたりしている。経営はかなり苦しいはずだ。
そんな中、2021年4月には竹の塚のフィリピンパブ『ParuParo』の女性経営者クアデルナル・ラーレン・サーバ二エスが、コロナウイルス対策の補助金約10万9000円を騙し取ったとして逮捕される事件もあった。補助金詐取だけでなく、彼女は無許可で店を開いていた。
店名の『ParuParo』は、フィリピンでは表向きは「蝶々」の意味だが、裏では「浮気男」を指す。コロナ禍の今はその浮気男すらも来ないで地獄に落ちている。
そして2021年5月13日、今度は60歳の日本人男性と、43歳のフィリピン女性が偽装結婚で逮捕されるという事件も起きている。
「まだ、フィリピン女性の偽装結婚は続いているのか」と私は感慨深く思ったが、フィリピン女性たちが苦境に落ちている今だからこそ、起きた事件なのかもしれない。再び偽装結婚は増えていくような予感も感じた。
日本政府は2005年以降から興行ビザを非常に厳しいものにして、フィリピン女性の長期在留を制限するようになった。そのため、今も残っている多くのフィリピン女性は日本人と結婚することで日本の長期在留を可能にしている。