閲覧注意
ミャンマー情勢はますます混沌としてきている。2020年11月8日の選挙でアウンサンスーチー率いる国民民主連盟(NLD)が圧勝すると、軍は事実上のクーデターを起こして政治を乗っ取ってしまった。(ブラックアジア:ミャンマー動乱。なぜ誰も支持しないミャンマー国軍が勝つ可能性があるのか?)
ミャンマー国民はすぐにこれに蜂起したのだが、軍は強硬で抗議デモを行う国民を次々と射殺していった。吹き荒れる暴力と混乱する経済の中で、ミャンマーはすでに半年近くも混乱したままである。今なお収束する兆しはまったくない。
国軍は凶暴で容赦がない。AFPはこの抗議デモによって死者は少なくとも700名を超える状況になっていると報道した。「虐殺」が起きているのだ。抗議デモに参加するというのは、もはや戦闘行為の最前線に立つというのと同じとなった。
こうした大虐殺に参加しない人たちも軍のクーデターに抗議するために、自分の仕事をボイコットするという手段に出ている。
2020年にはコロナ禍によって大ダメージを受けたミャンマー経済は、さらにクーデターによる混乱と大規模ストライキによる経済停止によって、いまや国家崩壊につながりかねないほどの凄惨な状況と化した。
事態がどのように収束するのかは、誰も分からない。軍が引き下がるのか、それとも大弾圧を繰り広げたまま独裁政治を継続していくのか、膠着したまま何年も続くのか……。
ひとつ言えることがある。しかし、どのような結末になったとしても、ひとつ言えることがある。