2014年6月29日、アブバクル・バグダディは、シリア東部からイラク西部の広大な土地を掌握して、「ここはイスラム国(Islamic State)である」と勝手に国家樹立宣言を行った。
テロリストの集団が広大な無法地帯を占拠して、勝手に「国家樹立」するだけでも驚きだが、その2ヶ月後には「イスラム国」としてのパスポートまで発行するという手際を見せた。
このテロリスト集団は、本気で国家運営をしようとしているのだと世界が知った瞬間だった。
この集団の前身は、狂気のテロリストと呼ばれていたアブ・ムサブ・ザルカウィの「イラクの聖戦アルカイダ組織」である。
つまり、イスラム国(Islamic State)はアルカイダに所属していた人間たちが樹立した。ただし、現在のアルカイダは、このイスラム国という新しい国家とは決別している。
なぜか。「アブバクル・バグダディのやり方はあまりにも暴力的すぎる」と言うのである。あのアルカイダが、「暴力的すぎる」というのがアブバクル・バグダディの樹立したイスラム国である。
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