あなたは、この日本語の詩を聴いて、何か思うところがあるだろうか。
「あなたから苦しみを奪えたその時。私にも生きてゆく勇気が湧いてくる。あなたと出会うまでは孤独なさすらい人、その手のぬくもりを感じさせて」
あるいは、こちらはどうだろうか。
「メッセージを、お願いします。今出て行くあの船に。二人が乗っています。誇らしそうな貴方と、愛されてもふさわしいと思えるきれいな女が……」
もう、ずいぶん昔のことになるが、上記は、インドネシアの女性に教わった。下記は、中国の女性から教わった。私はこのどちらも知らなかったので、「あなたは日本人でしょ。知らないの? 本当にあなたは日本人?」と馬鹿にされたものだ。
実はこういったことはよくある。海外に出ると現地の人がよくそうやって「日本語の一節」を教えてくれる。そして、私が分からないと大いに失望する。軽蔑される、と言ってもいい。