日本人ふたりが暴力集団「イスラム国(IS)」に拉致されて、身代金を要求されている。その額は2億ドルなのだが、額の多寡は別にして、日本ではひとつの大きな命題を突きつけられている。
それは、「犯罪組織に身代金を支払うという行為は正しいのかどうか」という点である。
これはもちろん、状況によって柔軟に使い分けしなければならないレベルのものであり、一概にどちらが良いとは言えない。
子供を誘拐された親は、身代金が「1000万円」と言われれば、何とか金策して子供を取り戻し、その後に犯人の捜索をしてもらうことを願うだろう。事件の性質によってはそれが正しい場合もある。
逆に、安易に身代金を支払うと多くの日本人が誘拐犯罪に巻き込まれると分かったら、額の多寡は別にして、絶対に支払わない方が正しいというケースもある。
今回の場合は2億ドルなので、政府でないと支払えないので、国民を巻き込んで議論となっている。