1945年から1990年まで、アメリカはソ連という強大な共産主義国家と対立し、軍拡競争に明け暮れていた。この時代、アメリカの軍事企業は膨れあがっていく一方だった。
しかし、異変が起きた。共産主義国家であったソ連が、自らの思想に潰れ、自壊していったのである。
ベルリンの壁が崩れたのは1989年である。翌年、1990年には巨大な共産主義国家は音を立てて崩れ落ちた。もはや「冷戦」が雲散霧消した。
アメリカが勝利を収めたのは誰の目にも明らかになった。
アメリカの軍事企業は勝利の雄叫びを上げたが、それは一瞬の話だった。やがて、軍事企業は困った事態に突入してした。
ソ連が崩壊したということは、脅威が過ぎ去ったことを表していた。敵がいなくなったので、兵器も武器も必要なくなってしまったのである。